【前回記事を読む】【62歳の旅エッセイ】住職のひと言で決意した「海外ひとり旅」。妻の写真を胸に、マルタ共和国で過ごした3ヶ月の記録

マルタ共和国3ヶ月の旅
2012年11月1日~ 2013年1月30日

英語学校の寮

11月2日(金)

すでに先に入居していたルームメイト、トルコ人のIikerは起きて英語の勉強を始めていた。農業技術者で仕事のために英語が必要で来ているという。まじめそうで私が父親に当たる年齢だ。

外食に頼らないため初めてスーパーで買い物をした。

豊富な品物がそろっているし、並べ方も比較的きれいだ。トマトが好きでたくさんあったので買おうと手にとって驚いた。

日本の店では廃棄されるようなものばかり、それでも食べたいからその中から少しでもよいものを選んだ。

パンも買おうと店員さんに「パンはどこですか?」と聞いても首をかしげる。何度も「パン、パン」と言っても不思議そう。

そうだ、パンは日本語で英語では「bread」だと思いだした。いかにもアラブ系の顔立ちの若い女性がニッコリとして、パン売り場に連れて行ってくれた。

さすがパンは豊富だが、日本の6枚切りとかがなかった。目が合ったお年寄りに「日本から来た」というと驚いて「日本は大きい」と言った。