【前回記事を読む】「米粒ひとつ残ってねえ!」…これが最初のほころびだった。大塩率いる一党は静まり返った。米や貴重品が運び去られていたのだ。土井が思いに耽っていると、使いの者が参上して報告した。「御城代。西町奉行より援軍の要請が参っております。至急江戸の裁定を、と」だが既に土井は戦装束を整えていた。いまも土井自身は遠眼鏡を手放さぬまま、小姓たちに甲冑を着けさせている。「ふん。絃之助が気を利かせて引…
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『鼠たちのカクメイ』【第22回】横山 由貴男
ああ、ぎりぎりの命のやりとり…俺はやはり、生まれる時代を間違えたな。――引き金を引くと、直後大男が倒れるのが見え…
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『終恋 [人気連載ピックアップ]』【第8回】高生 椰子
うつ&自己免疫疾患で37キロ。死を覚悟した私は、もう一度彼に会いたくて呼び出した。だが再会はたったの10分。彼には妻子が…
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『アザレアに喝采を』【第12回】藤咲 えこ
絶対に口にしないと決めた揚げ物――やってきたのは串揚げのお店だった。「苦手なものがあるなら教えてね」彼の言葉に栞は…
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『北満のシリウス』【最終回】鎌田 一正
ドス黒い雲が迫る満洲の空と、花園街の明るい食卓──配給下でも笑顔を咲かせた一家の生活がそこにあった
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『今のこのままの日本でいいのか』【第6回】一粒 野麦
「今のこのままの水泳部でいいの?」店内の喧騒にまぎれて、思いっきり叫んだ。うちは弱い。 “進学校にしては善戦してる” って…
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『兎角儚きこの世は』【第6回】白井 忠彦
無実を主張する大臣を無視し、刀を抜き取り一切の躊躇なく切りつけた。明確な殺意を持って深々と。そして、男が口を開く。
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『仙一』【第6回】古川 晋次
「それなんぼや、わしが買うわ」…自分も欲しかったけど、先輩に先を越された。いつも先輩に譲る様にしている。諦めに似た感情で…
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『義満と世阿弥』【第6回】貝塚 万里子
生きる意味を求める将軍義満の深夜の問い──星空下、義満と世阿弥が語る「前世の記憶」と「この世の意味」
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『終恋 [人気連載ピックアップ]』【第7回】高生 椰子
バイクに乗るのも、二人で喋るのも初めてだった。「しっかり持たなあかんで」「うん…」「違う、もっと抱きつかんと落ちるで」
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『塵芥仙人』【第14回】瀧 祐二
巨大蛆虫からゴミたちの後事を託された老人はそれと引き換えに神通力を得た
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『アザレアに喝采を』【第11回】藤咲 えこ
朝から何を着ようか悩む栞。今夜は彼と初めてのデート――気分はまるでお伽話のシンデレラのようになっていた
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『僕の人生を変えたキッカケ』【第3回】佐伯 ゆうすけ
「売れない営業を会社に置く余裕はない」眉間にシワを寄せてそう告げた支店長。湧いてきたのは今までの自分への腹立たしさだった
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『〈ひまわり探偵局番外編〉 ひまわり坂で待ってる』【第3回】濱岡 稔
わたしという存在は、モザイクみたいなものなのだ。たくさんのわたしがこの世界にいて、その刻一刻と変わる断片を寄せ集めて…
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『終恋 [人気連載ピックアップ]』【第6回】高生 椰子
8年前、娘が自死した。私の再婚相手が原因だった。娘の心は壊れていって、最終的にマンションの踊り場から飛び降りた。
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『九頭龍王 オホト』【第3回】森長 美紀
手白香姫の身が危うい――用心のため男装させたが姫の美しさは人を惹きつける。金村は意を決し越王オホトへの謁見を請うた…
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『拝啓、母さん父さん[注目連載ピックアップ]』【最終回】三上 ミカン
祖母がレビー小体型認知症に。「子どもがいるから夕飯を分けてやりなさい」と繰り返すが、そんな子はいない…
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『顕治とチピタ』【第3回】菊池 亮
飛行機で隣だった若い女性に「遊びの名刺」を渡した。私みたいな高齢者にも親しみを感じてくれたことが嬉しかった。
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『終恋 [人気連載ピックアップ]』【第5回】高生 椰子
捨てられて未練たらたらの元カレと再会。私たちの間に「何か」あるとしたら、それは私の「怨念」でしかない。彼には家庭があるのに…
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『拝啓、母さん父さん[注目連載ピックアップ]』【第27回】三上 ミカン
「脳死してんの?」パソコンの光が眩しく、肘をついて少し目を瞑っただけだった…お腹の痛みに耐えきれず、体調不良を訴え早退。
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『揺れ動く女の「打算の行方」[人気連載ピックアップ]』【最終回】松村 勝正
30歳を超えた妹の誕生日。母が「お祝いをしたいから、あなたも早く帰ってきて」と言い出した。…どうして? 理由が分からない。