あくる日、百合は初めての雪斎先生の講義に出かけた。百合と同い年ぐらいの少年二人と一緒だった。いざ始めてみると、雪斎先生の話はとても分かりやすく、また論語の内容に沿った面白い話なども交えて具体的な説明も丁寧にして下さるので、とても楽しかった。一刻の後、学問所を辞去すると百合は真っ直ぐ家に帰り、綾菜の寝ている離れの部屋の廊下から声をかけた。「姉上、いま雪斎先生の所から、帰ってまいりました」「お帰…
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小説『遥かなる花』【第12回】佐々木 祐子
「学問は本当に面白いものなのですね」久しぶりの姉の笑顔に…
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小説『遥かなる花』【第11回】佐々木 祐子
病気を理由に婚約解消を申し入れた綾菜。健一郎の答えは…
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小説『遥かなる花』【第10回】佐々木 祐子
「姉上は、お元気になられます」と言い聞かせるように言った。
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小説『遥かなる花』【第9回】佐々木 祐子
「母上は決して病気にならないで下さい。お願いです」
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小説『遥かなる花』【第8回】佐々木 祐子
「姉上が喀血して倒れました。早くお帰り下さい」
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小説『遥かなる花』【第7回】佐々木 祐子
ほっとすると同時に…「父親」の気持ちとは複雑なものなのだ
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小説『遥かなる花』【第6回】佐々木 祐子
鶯が盛んに鳴いている…田んぼには青々と稲が育っていた
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小説『遥かなる花』【第5回】佐々木 祐子
百合、あなたはれっきとした女の子なのですからね。
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小説『遥かなる花』【第4回】佐々木 祐子
父の質問「それほど学問がしたいか」…百合は迷いなく答えた
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小説『遥かなる花』【第3回】佐々木 祐子
「百合、ちょっと話がある、ここに来なさい」聡順が呼ぶ。
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小説『遥かなる花』【第2回】佐々木 祐子
「きっとあの子は私に似たのでございましょう」母の深雪は…
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小説『遥かなる花』【新連載】佐々木 祐子
小幡家の末娘である百合は、たいそう男勝りな性格で…