「良いカレーペーストが手に入ったのよ」真由子の透き通った声は店内の隅々に届く。「カレーの味をそんなに変えるとファンが付かんぞ。いつも美味しいけどな」森は店の運営ばかりか味にもうるさい。拓史と真由子の後見人気取りだが、大きく店の経営に踏み込まない分別は持っていて拓史も好感を持っている。見守ってくれる大先輩。まるで勅使河原の生まれ変わりのようだ。「明日の朝、試食してみます?森さん」「朝からカレー、え…
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