慶長二〇年(一六一五)四月──。この頃、老境に差し掛かってきた伊藤肥後信氏に対し、「出陣命令」が下された。『片倉小十郎に従い、鉄砲隊を編成し、大坂へ向け出陣せよ』のちの世にいう「大坂夏の陣」である。片倉小十郎……あの信氏の大恩人、片倉小十郎景綱ではなかった。彼の嫡男、左衛門改め「片倉小十郎重綱」である。景綱はもはや大病で余命幾許もなく、隠居して家督と小十郎の名乗りを息子に譲り、この時点では「片倉…
小説
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『縁 或る武家のものがたり』【第6回】伊藤 真康
「これより大坂へ出陣する!」鉄砲隊を率いる足軽頭たちが、白石城に続々と集結。揃ったところで、いよいよ総出陣の運びとなった
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『にゃん太郎の冒険物語』【第4回】作間 瓔子
「臭い、臭い」と、僕のおしっこを後始末するママ。だんだん家に居づらくなり、ストレスが増えた。やっぱり外の世界が恋しい
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『浜椿の咲く町[人気連載ピックアップ]』【最終回】行久 彬
あいつは汚いからと陰口を言われ家もボロいアパートだとの噂が…明らかな虐めだった
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『魂業石』【第10回】内海 七綺
金魚の水槽にCO2添加剤を放り込んだ。やがて金魚の動きは鈍くなり、水面に顔を出した。ぱくぱくぱくぱく、命乞いみたいだ。
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『溶けるひと』【第13回】丸橋 賢
「目を覚ましてよ。そして決めて。私と一緒に死ぬのか、生きるのか」布団に籠る息子を起こすも、一人では何もできず、体は重く死体のよう。
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『ダンテ、ふたたび』【第2回】山下 正浩
【ダンテ「神曲」オマージュ】55歳のおっさんダンテの前に現れたウェルギリウス。「お前を地獄に連れていく」と言われ…
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『愛は楔に打たれ[人気連載ピックアップ]』【第3回】青石 蓮南
父は若い女性と再婚し、子供は二人いると聞き嫉妬心を覚えた。父は一人寂しく自分を待ってくれていた訳ではなかったんだ…
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『SHINJUKU DELETE』【第20回】華嶌 華
「赤ちゃんが欲しい」というのが気持ち悪い。命を「欲しい」だと? そんなに自分の人生をオススメできるのか?
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『逆境』【第2回】NIKO.F
喧嘩やタバコ、シンナーに窃盗などやりたい放題の学生生活。それでも就職するが、上司にオレンジジュースをかけられ転職を決意。
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『浜椿の咲く町[人気連載ピックアップ]』【第39回】行久 彬
「あんさん、独身やなかったの?」――鳩が豆鉄砲を食らったようにポカンとする再三食事の誘いをしていた妻子持ちの主任
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『魂業石』【第9回】内海 七綺
「私が殺したいのはあなたですよ。心当たりないですか? 当たったら殺すのをやめてもいいですよ」…余興は楽しまなければ。
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『溶けるひと』【第12回】丸橋 賢
寝てはいられない。1年半引きこもっていた息子がついに歯科医へ行くと決断した。閉ざされていた未来への期待に胸が膨らむ。
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『イエスタデイを少しだけ』【第2回】惣才 翼
腹を立てて受話器を伏せてから2日後、彼女から速達が届いた。中には手紙とお札。「初めて会ったのは、小学校五年生の春でした。あの頃は......」
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『愛は楔に打たれ[人気連載ピックアップ]』【第2回】青石 蓮南
父に会いたい…。別れた父を求めて、かつて家族で暮らしていた家へ。十年ぶりに訪れたこの家に父はまだ住んでいるのだろうか…
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『赤い大河』【第10回】塚本 正巳
スリーサイズを聞いた女性からの誘いで、バイト先のカジノバーへ向かう二人。そこは物騒な噂が絶えない区画で、危険な香りが漂い…
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『SHINJUKU DELETE』【第19回】華嶌 華
ラブホテルから出てくる、推しと女の写真…真実がなんであれ、彼は「男」になった。愕然とした。汚らわしい。吐き続けた。
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『ヒスイ継承』【第6回】守門 和夫
「グループ研究、おもしろそうだからいっしょにやるけど、二つだけ条件があるんだ」と言われ「なに?」とたずねると…
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『虹色の魂』【第6回】青居 蒼空
「お母さんは、もう少ししたら天国に行くんだ」父の言葉に戸惑いながら、冷たい母の手に触れていると突然感電したような衝撃が走り…
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『眠れる森の復讐鬼』【第17回】春山 大樹
悪友とは言え、あれだけ仲良さそうにつるんでいたのに、昨夜死んだと聞いても眉一つ動かさない。これがこいつの真骨頂なんだろうか…
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『浜椿の咲く町[人気連載ピックアップ]』【第38回】行久 彬
泣く泣く置いてきた息子が父親に叩かれて痣のできるほどつらい目に合わされているとは夢にも思っていなかった…