その日の昼、担当医と自宅介護についての簡単な懇談会があった。大学病院から数えて、すでに三人目の主治医になる。整形外科医院の病院を入れれば四人目になる。今度はスポーツ刈りで白髪混じりの、さばさばとした先生だった。きぜわしい先生で、風貌が示すように、食にはこだわりがないのか、コンビニのおにぎりをそそくさと食べて、外来の担当でないときは入院棟の一階と二階の患者の周りを歩き回っていた。患者間では、その風…
エッセイ
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『ALS―天国への寄り道―[人気連載ピックアップ]』【第18回】島崎 二郎
排泄物の処理、痰の吸引、生命維持装置の管理…自宅介護への自信がなくなってしまった。妻の本意を確認しろと先生は言うが…
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『安らぎのある終の住処づくりをめざして[人気連載ピックアップ]』【最終回】鈴木 岳
「先生、レイを、レイをよろしくお願いします!」夫を認識できない妻を残し静かに息を引き取った…
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『僕の大学デビュー天下取り物語』【第19回】松本 竹馬
「マジでー! ださっ!」昨晩の彼女との出来事を話すと、笑われた。大学生活はおしまいかもしれない、だがそれどころではなかった......
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『ALS―天国への寄り道―[人気連載ピックアップ]』【第17回】島崎 二郎
ALSの妻の手を「ぶらぶらぁー」とゆすると、子供のように笑顔がこぼれた。妻の笑顔を見たいとき、リハビリを口実にして私は…
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『安らぎのある終の住処づくりをめざして[人気連載ピックアップ]』【第16回】鈴木 岳
夫93歳、妻90歳の二人暮らしのご夫婦。家計を切り盛りしていた妻がアルツハイマー病になり…
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『僕の大学デビュー天下取り物語』【第18回】松本 竹馬
ヤンキーへの復讐も、本物の強さもどうでもいい。なぜならこの"大学デビュー天下取り物語"は、僕の恋愛に関する物語でもあるからだ。
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『振り子の指す方へ』【最終回】山口 ゆり子
「私、まだ生きているよ。でも、もう止めたい」…事故で恋人を亡くした私は、ひとり呟き、当てもなく歩き続けた。
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『ナマステ紀行』【第11回】桝田 祐子
ネパールの支援活動に協力することになった私たち。使われなくなった日本の鍵盤ハーモニカを、スーツケースに詰めて…
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『ALS―天国への寄り道―[人気連載ピックアップ]』【第16回】島崎 二郎
「疲レ切ッテ、イルヨ」ALSで入院中の妻。昨晩眠れなかったという妻は、不安と睡眠不足で風呂に入る気力が起きず…
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『安らぎのある終の住処づくりをめざして[人気連載ピックアップ]』【第15回】鈴木 岳
96歳患者「なんだか調子が悪い…」胃カメラの結果に医師驚愕
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『僕の大学デビュー天下取り物語』【第17回】松本 竹馬
ついにあのヤンキーにリベンジの時!? 「来いよ」嘘みたいなセリフが勝手に口から出てきた。もう僕は止まらない。
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『フケメンの戯言』【第15回】現王園 秀志
自分という存在は何者なのか―自問自答しながら自分自身を客観的に捉えられている間はまだ大丈夫と思う日々
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『プリン騒動[人気連載ピックアップ]』【最終回】風間 恵子
6年生の組体操。ピラミッドの一番頂上の一人が乗っていないことに誰もが気づいた。家に帰って、子供たちに聞いてみると...
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『ALS―天国への寄り道―[人気連載ピックアップ]』【第15回】島崎 二郎
四人部屋に移ると、かなり長話をするご家族が…見習いたいと思い、訊ねてみると「私の独りごとなんですよ。お宅がうらやましい」
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『安らぎのある終の住処づくりをめざして[人気連載ピックアップ]』【第14回】鈴木 岳
人肌恋し、女性恋しの91歳の春爺さん。認知症スクリーニングテストで書いた一文は「彼女に会いたい」
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『僕の大学デビュー天下取り物語』【第16回】松本 竹馬
敗北し、期待を裏切り、笑われ、完全に自信を失っていた。だが立ち直るきっかけはヤンキーが作ってくれた。
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『明日も生きるあなたへ』【第5回】naomi
あの頃、便利な家電製品を取り入れてこそ、豊かで幸せな家庭だと親子で信じていた。見栄を張ることに幸せを求めて…。その結果…
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『神縁』【第5回】塩谷 灯子
姉と不倫中の住職、洒落たビルの中の寺、胡散臭い姉の所業の数々…あァ~、騙された、騙されて大阪まで来てしまったァ~
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『プリン騒動[人気連載ピックアップ]』【第15回】風間 恵子
「私の子育ては失敗だった」姑が独り言のようにそれを言った時、心の花びらが散った。ちょっぴり淋しかった。
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『ALS―天国への寄り道―[人気連載ピックアップ]』【第14回】島崎 二郎
「今日カラ、安心シテ、イイ?」「うん。いいよ。」―私は妻の苦しい気持ちも、優しさも理解できるようになっていた。