表の通りからは、人の話し声や自転車のベルの音など、夏の宵のざわめきが伝わってくる。階下では母が夕飯の後片付けをする水の音や、茶碗のふれ合う音がする。暫(しばら)くすると、父が褌(ふんどし)一つ着けただけの裸でうちわ片手に上がってきた。弟もあとからついてくる。暮れなずむ空に一つ、二つとこうもりが飛ぶ。まるで小さな黒い布切れがひらひらと舞っているようだ。「こーもり、来ーい、こうもり来い/お湯屋の煙突…
エッセイ
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『時をつむいで』【第10回】中村 良江
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『ロッキー山脈を越えて[コンテスト特集]』【第4回】亀井 健司
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『世界自然遺産の島 おがさわら慕情』【第10回】手塚 博治
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『ロッキー山脈を越えて[コンテスト特集]』【第3回】亀井 健司
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『ロッキー山脈を越えて[コンテスト特集]』【第2回】亀井 健司
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『318号室の扉』【第3回】戸嶋 次介
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『ロッキー山脈を越えて[コンテスト特集]』【新連載】亀井 健司
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『ねぇ!ばあば』【新連載】akiko
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2台分を無償で納品したのに…「取引をやめます」!?中国人起業家が気付いた、日本との製品品質に対する認識の違いとは?
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『続・人災 子どもは親を選べない ~“毒親”は“家”を滅ぼす~』【第3回】深草 カオル
"毒親"のはじまりは何処にあるのか....。学者であった父方の祖父と母の関係をたどる
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『うっかり自転車で日本一周していた』【第18回】河瀬 敏樹
1回しか会っていないのに、何故こんなにも親しみを感じるのだろうか 自転車を漕ぐ姿が語る!
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『旅の食卓』【新連載】小手川 映子
「この幸せな時間を、画用紙に留めておこう」ケーキ、紅茶、エッグベネディクト、ヨーロッパの食卓が色彩豊かに描かれる
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『最高のセカンドライフは海外転職で』【新連載】宮永 保文
早期退職した後は…インドネシアに転職!?初めてジャカルタに足を踏み入れた「私」を待ち受けていたものとは…。
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『認知症も悪くない』【第10回】西口 守
父に「お母さんを殺したのはあんただ」と言ってしまった。「まもるは、ずっとそう思っていたのか」と悲しい顔をされ…
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『オモニへの讃歌』【第10回】李 順子
生きていたからあえた 30年ぶりに帰国し涙を流す母。そんな母の幼少期は悲しい物語であった…
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『ねぇねぇみかどのおばさん』【第10回】六谷 陽子
乳飲み子から駄菓子屋デビューまで まちの子供を優しく見守り、励まし、手助けをする母の姿
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『今を大切に 君の人生だよ[復刻連載]』【新連載】青山 珪香
「ふるさとは遠きにありて思ふもの」他…書家による作品集『今を大切に 君の人生だよ』より
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『貧しさは人生の花』【第15回】伊藤 フサ子
特別扱いしないことが特別な優しさだった。中学校最後に貰った通信票には、先生の想いがびっしりと綴られていて…。
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『続・夫と歩いた日本すみずみ』【第10回】花房 啓子
岡山で触れる数々の日本文化 建築、古墳、彫刻…よみがえる様々な昔の風景
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『医療者のことばの持つ力』【第6回】田中 順也
その日もいつものように学校から帰ってすぐに宿題を済ませ、算数の宿題は兄に教えてもらおうと兄が帰ってくるまで寝転がってテレビを見ていた。するとテレビの画面がグニャグニャに揺れて見えはじめ…