メキシコ国境警察 PART13
2019年12月裁判所への全額$52,000を支払い終えた後、Companyはこれからアメリカのフロンベルクの住所に荷物を配達すると伝えてきた。
電話は繋がるようにしておいてほしい。
フロンベルクの住所に着いたら電話する。
そんな時Companyから知らせが来た。荷物は今メキシコ国境線に着いたとの事。そして、Companyは荷物に問題が起きた事を知らせてきた。……次から次だ!
荷物はメキシコ国境警察に止められた! メキシコ国境警察は通過許可費用、$26,000(約270万円)要求している。国境線だから通過許可費用は絶対必要。
わたしは荷物の受け取りを諦める事をCompanyに告げた。
Companyはわたしをなだめるように言った。
これまで荷物の為にフロンベルクが支払った大金は冗談だったの?
ここで支払いをやめたら全財産失う事になるよ。
荷物はフロンベルクの物なんだよ。
Companyは更に言った。
我々Companyはフロンベルクの所に荷物を届けたくてこれまでベストを尽くしてきた。
移民局まで何回も足を運んで支払いに駆け回り、裁判所の手続きにも駆け回った。
我々はフロンベルクのウイルソンに対する姿勢を見てきてる。
フロンベルクもウイルソンに対して誠実だった。考え直した方がいいよ。
わたしは返事をしなかった。
それからしばらくの間Companyからのメールは途切れた。
わたしがメキシコ警察への通過許可費の支払いを諦めたと思ったのだろうか。それから間もなくCompanyから報告が来た。
サカシタヨウコからCompanyにメールが来たとの事。
サカシタヨウコはメキシコ国境通過料金をCompanyに近いうちに送ってくる。
フロンベルクの荷物の所有権はサカシタヨウコに譲渡する。
今からフロンベルクにその書類を送るからフロンベルクのサインを記入して我々Companyに送リ返してほしい。
更にCompanyはわたしに告げた。ウイルソンもサカシタヨウコに荷物の権利を譲渡する事には同意している、と。
早速ウイルソンにこの事を尋ねた。彼いわくテルヨが支払いを諦めたとCompanyが僕にメールしてきた。
それならサカシタに頼むしか方法が無い。常識だろう。
荷物は絶対シリアに返してほしくない。
ウイルソンは続けた。
結局テルヨは僕を完全には助けてくれなかった。
荷物がサカシタの所に届いたら、僕はサカシタの所に荷物を取りに行って、彼女が支払ったお金を返済するつもりだ。
ウイルソンは荷物を自分の手に出来るのなら、サカシタに権利を譲渡してもいいと思った。
―わたしが荷物の引き取りを諦めたのだから。
わたしは荷物を譲渡する事にサインした。
結局ウイルソンはサカシタヨウコに荷物を委ねた。
―ウイルソンはヨウコとわたしの間を渡っている。