4.鬼の居ぬ間に洗濯

気がねする人がいない間に、したいことをすること。 2015年7月

「要介護2」の母と同居している。3年前の夏、病に倒れて以来、入退院をくり返している。

介護認定区分は要支援1、2、要介護1、2、3、4、5とあり、数字が多くなるほど介護度合いが大きくなる。要介護2は、身の回りのことに加え食事や排泄で見守りや手助けが必要な状態。

今年は、退院後、4月末から7月初めまで家で暮らしていた。病院でも施設でもない、家にいられることは、なによりの幸せではある。

しかし、私の行動はかなり制限される。またいつ倒れるかわからない。夜一人にするのは不安で、会社の宴会をはじめ、夜の集まりはほとんど断っていた。外泊も難しい。

6月末、どうしても聞きたい講演会があった。遠方での夜のこと。そこに泊まらなければ参加できない。たまたま仕事は休みで支障なかった。それだけに、行かないのはもったいないと思った。

介護サービスの「ショートステイ」を利用して、母を1泊施設で見てもらおうと思った。しかし、家が好きな母を納得させるのは容易ではなかった。

母の気分が良さそうな時に、時間をかけて話をした。しかし、すぐには受け入れてくれなかった。何度か説得を試み、ようやく納得してくれた。が、その前日、母は元気がない状態になり、あきらめかけた。