【前回の記事を読む】家族愛の冷め切ったこの男、要は金である。昼間から島焼酎を飲んでいる父は、卒業後の仕事が決まった娘に口元が緩んだ。「恵理、その靴は役場にふさわしくないからプライベートでオシャレする時に履きなさい。いいよ、買ってあげる。ただし、仕事の時はこの黒いのにしなさい」靴屋の店員は、2足も買ってもらえるので、気が変わらないうちにと、話をまとめにかかった。「お嬢さん、それでは勤めの時にはこの…
[連載]赤い靴
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小説『赤い靴』【第13回】高津 典昭
夫は酒浸りで堕落しきった生活を送るが、それでもなんとか生活できていたのは母の懸命な労働のおかげだった。
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小説『赤い靴』【第12回】高津 典昭
家族愛の冷め切ったこの男、要は金である。昼間から島焼酎を飲んでいる父は、卒業後の仕事が決まった娘に口元が緩んだ。
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小説『赤い靴』【第11回】高津 典昭
暴れたい放題のDV父と同じ屋根の下、家を出ずに就職すると言う娘。その理由は、母を守りたいから…
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小説『赤い靴』【第10回】高津 典昭
酔っ払って暴力を繰り返すDV夫や貧しい生活から、娘を切り離したい。どうしても高校進学させたかった。なのに…
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小説『赤い靴』【第9回】高津 典昭
父は「島の恥」。船に乗る勇気はないのに、漁師のプライドは捨てられない。暴力で怒りが紛れることを知ってからDVは常態化して…
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小説『赤い靴』【第8回】高津 典昭
「この野郎!」と初めて母に暴力をふるった父。「お父さん、やめて」と泣き叫ぶ私
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小説『赤い靴』【第7回】高津 典昭
泥酔漂流事故は一瞬にして人口僅か213人の島の隅々にまで知れ渡り「島の恥」と陰ではささやかれ、学校では「酔っ払いの子」といじめられる辛い日々
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小説『赤い靴』【第6回】高津 典昭
パニック発作にアルコールの即効性はない。ならば最初から泥酔状態を作ればいいと…
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小説『赤い靴』【第5回】高津 典昭
事件?事故?日本中を騒がせた「沖ヶ島の泥酔した漁師小川祐一」
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小説『赤い靴』【第4回】高津 典昭
大海原で急性アルコール中毒に!! 燃料を使い果たし、船は海流に流され…
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小説『赤い靴』【第3回】高津 典昭
【小説】パニック発作の解決のため飲酒…。取り返しがつかないことに
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小説『赤い靴』【第2回】高津 典昭
【小説】貧しくも幸せな家庭だったが…父の抱えた苦しみの正体
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小説『赤い靴』【新連載】高津 典昭
「東京だ、東京だ!」赤いハイヒールを光らせて歩く女性は…