[一]ところが彼は一度だけ、ほんの短い時間だが中へ入ったことがある。それは流言の出る少し前のことで、授業で大型の地球儀を使った時のことだった。先生に急用が出来て代わりに戻すよう言いつかったのだ。彼は地球儀を抱え、鍵束をジャラジャラいわせて運んだ。随分と重くて、落として壊したりしないかと不安になったことを覚えている。だが何よりもあの部屋に入れるという期待感で一杯だった。懐かしい想い出だった。目の前…
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