【前回の記事を読む】処女だった彼女は、僕に身を委ねてくれた。殺風景な六畳の和室、薄い布団に包まりながら、僕の胸に顔を伏せていた。 「あれって、大学に来た時着ていた服だよね」ハンガーに吊るされたラベンダー色のサマーニットを眺めて僕は尋ねた。「小樽を出るとき、お母さんが買ってくれたの。わたしの大事な服。ラッキーカラー」彼女は青春期を過ごした小樽の町のことを語り始めた。沙耶伽の口からほつほつと紡がれる…
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小説『八事の町にもやさしい雪は降るのだ』【第10回】宮野入 羅針
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彼女はロックを聴くんだ、「ロック+文学」派か。彼女の短歌?が、クラシックではなくロックを聴く人から出てくる仕組みを知りたい
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エッセイ『とりあえず筋トレしろ』【第8回】Kouki Okumura
何も考えなくていい。就職やら転職なんて考えられないならそれでいい。未来を見なくていい。これから、あるヒントを話すから…
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家が全壊してもなお、同じ場所に住み続けるのはなぜか。危険が来るとわかってなお、その土地から離れられないのはなぜか。
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小説『青空にコントレイル』【第6回】稲乃平 芽來
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エッセイ『記憶の旅に栞紐を挿み[人気連載ピックアップ]』【第19回】村瀬 俊幸
「早くしろ、この子が死んじゃうぞ」中学生が、鉄棒にテープを巻いて首を吊っていた。私はこの異常な光景に思わず立ちすくみ…
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エッセイ『句碑と遊ぶ 改訂版』【第6回】松下 与志子
「道」とは面白いものだ。多摩丘陵に位置する小野路が長きにわたり運び続けた人々の心。
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小説『薄紅色のいのちを抱いて』【第16回】野元 正
中学二年の夏休みが終わり残暑も遠のいたある日――クラスで「陰の女番長」と呼ばれている女子生徒に神社の境内に連れて行かれ…
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絵本・漫画『フェイス SIDE STORY②』【第4回】ゆきもり りょう
「奴らの中にもぐり込むのがてっとり早いかもな」依頼内容はただの人探し。ただし、向かう先は犯罪が横行する暗黒街…
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小説『愛しき女性たちへ[人気連載ピックアップ]』【第23回】白金 かおる
アプリで出会った女性と初めて大人の関係に。最初のデートの時とは打って変わって、彼女のノリは悪く…
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エッセイ『良子という女[注目連載ピックアップ]』【第16回】野村 よし
最前列ほぼ正面なのに舞台を見ず、読むでもなくただ単にページをめくり続けている男。「つまらないから見なかった」
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小説『アキレウスの迷宮』【第4回】小池 文平
きっかけは接待ゴルフだった... それ以降、妻は夫の物に一切触れず、コップを買い替え何度も洗う。そしてついに―。
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エッセイ『遠い夢の向こうのママ[人気連載ピックアップ]』【第18回】かおる
チビで非力な私と、巨体でDV気質の彼。駅のホームでビンタされても、この暴力を私が直してやるという変な使命感に燃えていた。
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絵本・漫画『エッグん 大いなる邂逅そして旅立ち』【第4回】堀川 恭利
大人たちは戒めに縛られて動こうとしない。だったらぼくたちでやるしかない。このままじゃみんな飢えて…
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エッセイ『真っすぐ』【第4回】杉本 千加
貯金なしシンママ、更にがんも患った私。「自分の店を持つなんて不可能。無理難題」と言われすぎて心底腹が立ち、その足で新幹線に…
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評論『自然災害と大移住――前代未聞の防災プラン[注目連載ピックアップ]』【第7回】児井 正臣
多摩川下流にも洪水被害のリスク。防災コストを考えると、居住禁止エリアを作り今そこに住む人たちを移住させる方が良い。
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小説『魂のいるところ』【第4回】しおん
彼は「霊魂や神さまを本気で信じている」と言った。スピリチュアルな考えを物怖じせず言い、「神頼みは無意味な行いと思う?」と…
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エッセイ『記憶の旅に栞紐を挿み[人気連載ピックアップ]』【第18回】村瀬 俊幸
「内定取り消し。」卒業間近に慌てていた私も、その場内定をもらって一安心していたのに…事務から受けた連絡で言われたのは!?
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小説『薄紅色のいのちを抱いて』【第15回】野元 正
夫は生前、桜の樹の下で眠りたいと言っていた。先祖墓地にある山桜の挿し穂を大紅しだれ桜の側で育てる「桜墓」も良いのではと思う
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小説『ガッキーとグッキー 不思議な木箱』【第4回】芝 くりむ
機体の計器はショートし、針が回転している。調査隊が向かう先と雷雲の進路が一致していた。その時、あるものが機体を貫いた…