【前回の記事を読む】あんなに一緒だったのに。月日が二人を分かち、別人のように見えてしまうほど残酷に時は経ってしまった。「とても丁寧に薔薇を見てくれていたわ」と、典子は茉莉に目を戻して言った。茉莉は無言のままだったが、典子に向いていた瞳が上目に揺れた。「きっと笑われると思うけれど…」、一瞬言い惑った後に続けた。「こんな嬉しい事、本当に現実なのか……まだ半分、夢の中にいるようなの」少しして茉莉から低…
新着記事一覧
-
小説『薔薇のしるべ』【第9回】最賀茂 真
バラを通して心が交わる瞬間、そして"演技"を越えた本当の声──二人の距離はまたあの頃みたいに戻れるのか…
-
実用『相談対応、私はこうしています』【第5回】佐藤 健太
70代女性が “息子のことで” 児童相談所に電話相談!? 「相談したいと言ったら、こちらを紹介された」と言うが、息子は30代後半で…
-
実用『日本企業の物流軽視が招く”モノが運べない”危機』【第9回】久保田 精一
企業の物流軽視が表れ始めたのはバブルの崩壊? 70年代急激に普及した「物流」だが、景気が悪くなると......
-
小説『ツワブキの咲く場所』【第21回】雨宮 福一
子どもの私が、教祖と呼ばれていた壇上の老人に手を振る。思い出すのは、大人達の狂った言動と、視野が血で赤くなるほどの暴力。
-
小説『迷いながら揺れ動く女のこころ[人気連載ピックアップ]』【第18回】松村 勝正
ジムで出会った同年配の女性。悪趣味と思いながらもサウナで体を観察してしまい…
-
小説『揺れ動く女の「打算の行方」[人気連載ピックアップ]』【第7回】松村 勝正
父の両親の呉服店を引き継いだ母。お店では祖父母より一歩下がった位置に正座して来客の応対を見守っていたのが眼に浮かび…
-
小説『拝啓、母さん父さん[注目連載ピックアップ]』【第19回】三上 ミカン
「高校の頃からクラブで遊びまくって…ホテルに行ったのも自分の判断なのに人のせいにするの?」少しきつい言い方になった。
-
エッセイ『ある朝、突然手足が動かなくなった[人気連載ピックアップ]』【第3回】市川 友子
足から始まり、喉の筋肉も動かなくなり、しだいに呼吸困難になっていった。そして、たった1日半で動かせるのは首のみになった…
-
エッセイ『良子という女[注目連載ピックアップ]』【第38回】野村 よし
妻はお茶の「準教授」資格を持っている。お花でも師範だ。私は妻がやっていることに無能だ。
-
エッセイ『Passengers[注目連載ピックアップ]』【第5回】桂 真風
紹介状を持って男性と妻が共に緊張した面持ちで外来診察室に入って来た。問診から新米医師の私でさえその病名や余命が分かったが…
-
実用『医学部受験』【第9回】峰岸 敏之
「勉強ができる」それだけでは医者になれない。医学部受験で試される、医者に必要な素質とは―。
-
エッセイ『318号室の扉』【第9回】戸嶋 次介
「私の友達が車で遊びに来るの」そう紹介された、奈々さんの友達の伊藤さん。「本当は二人だけのほうがいいのだろうな」と思いつつも......
-
エッセイ『とりあえず筋トレしろ』【第11回】Kouki Okumura
「夢の国」1回分の費用で、1ヶ月間も非日常を体験できる場所…しかも手に入れたものは現実世界に持ち帰り可能!? そう、そこは…
-
実用『相談対応、私はこうしています』【第4回】佐藤 健太
クレーマーが名前や年齢など個人情報を聞いてくる=「何とか主導権を握ろう」という心理。そういう時の対処法は…
-
小説『青の中へ』【第7回】くんぷう
「車だから...」と躊躇していると彼女が「泊まったらいいじゃない?」と下を向いて呟いた。そういって二人はドイツビールをオーダーした。
-
小説『ツワブキの咲く場所』【第20回】雨宮 福一
車に乗せられ、降ろされたのは人が集う場所。建物へ入ると、十字架が最初に目に入った。
-
エッセイ『マーラーとかドビュッシーとか 野球も少し』【第2回】青柳 謙二
ロシアバレエ団の花形ダンサーを描いた映画『ニジンスキー』。主要な演目も再現されており、バレエ団内部の人間関係も赤裸々に…
-
小説『迷いながら揺れ動く女のこころ[人気連載ピックアップ]』【第17回】松村 勝正
あの日深夜に主人の部屋での出来事があってから気持ちが揺らぎ、つい聞き耳を立てると、彼女の甲高い声が…
-
小説『揺れ動く女の「打算の行方」[人気連載ピックアップ]』【第6回】松村 勝正
たわいもない話をしながら駅に向かっていたところ、交番からおまわりさんが出てきて二人の方をじっと見てきて…
-
小説『縁 或る武家のものがたり』【第8回】伊藤 真康
「もはやこれまで。殿…今わたくしも参ります」――大坂夏の陣、轟音が響く大坂城内。我が子をかかえて震えていると、夫の凶報が…