【前回の記事を読む】他の男に乗り換えるか? 今の彼といれば「平凡な幸せ」は手に入るが、男としての魅力を感じないし…山川が包み紙を集めて捨てに行っている間、あさみは化粧直しのためにホールの出口へと歩き出した。越前が近寄ってくるのではないかと恐れたが、果たしておもむろにこちらへ歩いてきた。そして通りざまに耳元にこうささやいて行く。「このホテルの二つ隣のレストランで。時間は8時半」歩調を変えずに彼はそ…
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小説『29歳、右折の週』【第23回】言田 みさこ
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小説『続・ながれ星 冬星』【第2回】石田 義一郎
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エッセイ『心に咲いた向日葵』【第2回】丸山 珠輝
全盲の娘に向かって母は「目の前にあるとが分からんかね」「役に立ちゃあせん」その言葉に深く傷ついた。だが娘は…
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エッセイ『62歳、旅に出る!』【最終回】菊池 亮
【60代のひとり旅】帰国が迫るマルタ生活の終盤――孤独だったはずの語学留学がいつの間にか変わっていた
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健康・暮らし・子育て『ICFと日本の健康福祉』【第2回】丹羽 國子
全動物のなかの人類は地球環境のなかで唯一、直立二足歩行を可能にさせつつ脳を発達させた。しかし、脳の発達による弊害もあり…
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エッセイ『Re:start[人気連載ピックアップ]』【第14回】森 亜美
血管まで焼けた重度の火傷。院内を歩きまわるようになってからは、周囲の視線に耐えきれず部屋に戻っては泣きまくっていた
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小説『余白』【第3回】山本 実咲
そこでは人間扱いされず、まるで奴隷のように…。――記者として働いていた怒涛の日々、当時の働き方は間違いなく異常であった
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小説『晋作に銭を持たすな』【第2回】原 雄治
「おまえには天狗の眼がある」――悪戯ばかりの晋作に、怒るのではなく真っすぐ語りかけた父。当時の晋作には分からなかったが…
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小説『残念ながら俺は嘘つきだよ[人気連載ピックアップ]』【新連載】二本松 海奈
揺れる機内。「安全に支障はありません」と言う機長を、(嘘だ!)と疑うある男……この男は罪の意識で震え上がっていたのだ。
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エッセイ『逆境へのドロップキック』【第2回】稲田 彰典
その翌日、目を覚ますと母はいなくなっていた。置き去りにされ、泣きながら周囲の家族たちに訴えかけたのだが…
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小説『Live on Stage!』【第2回】桜木 シン
「……コウくんさ、今でも書きたいって思ってる?」先輩のその一言で僕の止まっていた時間が静かに動き始めた
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小説『大人の恋愛ピックアップ』【第6回】松村 勝正
あの日の夜のことは、私だけの秘め事。奥さまは何も知らないはずだ…。あの日以来、ご主人も私と距離を置こうと意識しているし…
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小説『【終戦80年】戦争体験ピックアップ』【第8回】菜津川 久
【終戦80年】あの防空頭巾の下に血走った目を光らせていた人々がどうしてみんな、こんなに優しい平和な人達に変わってしまったのか
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実用『もめない相続』【第2回】田渕 朋子,的場 理依,石塚 大介,遠藤 知穂
【遺産相続入門】遺産は受け取るだけではない。正当な理由なく"とある義務"に違反した場合は10万円以下の過料が科される可能性も...
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エッセイ『とりあえず筋トレしろ』【第26回】Kouki Okumura
集中するには、まず集中できる環境を整えること。集中できる環境を整えれば、成果は自ずと上がってくる
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評論『怪物退治の夏[注目連載ピックアップ]』【第3回】畑山 公希
歴史的大敗の翌日、帰ってきた銚子商ナインを迎えたのは「寄付を返せ!」「何しに甲子園に行ったんだ!」という罵声だった
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健康・暮らし・子育て『なぜ、子どもはあのような絵を描くのか』【第2回】小泉 卓
なぜ子どもはあのような絵を描くのか――初めて絵を描く子どもは楽しそうになぐり描きする。このとき親が線を誘導してしまうと…
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健康・暮らし・子育て『「とんとん山」にある少し変わったピアノ教室』【第2回】垣内 昌子
真面目な子にかぎって、いつまでたってもピアノをうまく弾けない!? 大事なのは、思考し続けることではなく、思考を手放すこと
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小説『29歳、右折の週』【第22回】言田 みさこ
他の男に乗り換えるか? 今の彼といれば「平凡な幸せ」は手に入るが、男としての魅力を感じないし…
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小説『薔薇のしげみ』【第2回】間埜 心響
翔太が菫子を追い、完全に翔太が追えないほどには離れないように菫子が逃げる。この構図は高校時代から全く変わっていない