「じゃあですね。出し物が正式に水餃子に決まったら、一度、参加者を集めて作り方の講習会、つまり予行練習です、それを開きます!」
劉さんがこくりとうなずく。
「講習会で、ある程度、参加者には作り方を覚えてもらいます。学祭前日に仕込みをしますので、そのときもご指導をお願いできますか?」
また劉さんがうなずく。
「学祭当日は、調理はわたしたちでしますので、劉さんは前日だけで結構です」
「……」
「茹でるだけなら、わたしたちでもできるよね?」
そこで、はじめて真琴があずみに同意を求めてきた。
「うん、できると思う」
「あの……当日、参加しなくていい?」
劉さんがおずおずと聞いてきた。意外な顔をしている。当日も参加しなくてはと思ったのだろう。
「いや、それはいいです。当日の調理や接客は、うちのサークルの役目だし、わたしたちは手作り水餃子をやりたいだけですから……」
当日まで劉さんを駆り出しては申し訳ない。
「つまり、アドバイザーみたいな存在です」
真琴が強調して言った。
「分かった。アドバイザー」
劉さんが了解してくれた。真琴の作戦が見事に成功した。ここまで順調にいったのも、真琴の話術のおかげか? いや、日頃の押しの強さのせいかもしれない。なんにせよ、真琴の影響力がどれだけ大きいかを見せつけられた。
「じゃあ、日程などはまたご連絡します。これ、わたしの連絡先なので、よろしくお願いします」
「……はい」