【前回の記事を読む】「年内もたないかも?」心配していた母の体調は施設の方おかげで今は持ち直したが、自分の手で食事ができず…

17.一難去ってまた一難 その1

一つの困難や災難が去っても、その後また別の困難や災難に見舞われること。2017年5月

ロシア旅行を計画している。

去年の秋、貯めている航空会社のマイルの有効期限が切れるのを機に、特典航空券を取った。その時点で、施設にいる母は、もう長くないだろうという状態だった。半年後の航空券を予約した。

まだまだ先と思っていたが、春が近づいてきて動きだした。なにせ、久しぶりの海外旅行。まずパスポートを取るところから準備が始まった。

パスポート申請に必要な戸籍抄本を取りに町役場に行った。意外に手間取った。免許証を持っていない私は、保険証しか持参しておらず、本人確認に時間を要した。いろいろ尋ねられ、母の父と母の名前を聞かれた。母が幼いころに他界している祖父の名前はあまりなじみがなく、すぐに思い出せなかった。

「え? なんだっけ……えーっと……えーっと……くにお?」という感じでやっと答えた。そして、一昨年住居表示が変わったが、本籍地の住所は認識しているものと違っていた。さらに、世帯主に母の名を書いていたが、死んでも世帯主は父らしい。戸籍抄本一つ取るのに四苦八苦。「役所手続きって、ややこしい」と感じた。

そうして、予定していた日があまり遠くないものになってきた時、実際に休みが取れそうにないなという状況だった。チケットを取り直そうとしたら、ネット操作がうまくいかず、この特典航空券は流さなければいけないのか? とあきらめの気持ちになっていた。

航空会社の予約センターに電話して相談すると、行きの旅程から変えようとするからうまくいかなかったようで、帰りの便から変更すると手続きができた。ひとまず延期することにした。

一難去ってまた一難。

そしてさらに難しい問題が発覚し、ロシアへの道は遠いと感じるこのごろ。

続編は「一難去ってまた一難 その2」へ。