14.瓢箪から駒が出る
思いがけないことが起こること。2016年11月
ひょんなことから町の児童合唱団に関わることになった。
高校の同級生I女史が音楽家として活躍している。コーラスグループの指導をしたり、学校で教えたり、舞台に立ったりで、暇な時間がないくらいにあちこちで活動をしている。
町の生涯学習センターの運営をされている方が、町に児童合唱団を作り、文化を醸成したい、という熱い思いを抱いていらした。その方がIさんに話をされ、やりましょう、ということになったらしい。
9月末、家に庭師さんが来られるので外出ができない休日、忙しいIさんの都合がつき、わが家に遊びに来てくれた時、そんな話を聞いた。受付、出席確認や練習補助など手伝ってくれる人がいないかなと相談された。
「私でよければ……」と口にした。ずっとこの町で育った。母が病気になって、地元や近所の人たちの存在のありがたさをひしひしと感じている。町にもお世話になっている。なにか少しでもお手伝いできれば、ご恩返しできればと思っている。
I女史が先生、ピアノ教師Kさんが伴奏者。ボランティアメンバーは5人集まった。毎回出なくてもいい、できる範囲で手伝ってくれれば、という条件で。
団員募集のちらしを作り、町にある4つの小学校の3年から6年生までに呼びかけられていた。メンバーが地元のあちこちの店や病院に地道に足を運び、ちらし掲示のお願いをしてくれた。
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