しばらく便器に座ったが腹の調子は治ったようだった。ここから出る時が問題だ。中からじっと外の気配を窺った。何人かの話し声は聞こえるが幸いな事に気になる奴らの声はなかった。ゆっくりトイレのドアノブを回すと同時に外から勢い良くドアノブが引っ張られた。まるで隠されていた宝か何かを見つけたように周りで歓声が起こった。「こいつ、ウンコ便所から出てきたぞ」笑いがトイレに満ちた。「くっせーなあー」「ケツにクソが…
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