「真希ちゃん、お待たせ」私がしばらく言葉を発せずにいると、彼女が怪訝な顔で「どうしたの?」と顔を覗き込んだ。「あ、えっと……あんまり綺麗だから、見惚れちゃって。入ろうか。予約、ありがとね」「いいえ。あなたも、とっても可愛いわ」そう言って私の肩を抱き、頭をくっつける。頭や脇からじんわり汗をかくのを感じた。予約されていたのは個室のソファ席で、隣り合って座るようになっていた。一面ガラス張りの向こうには…
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