【前回記事を読む】気が付けば、妻の姉に抱き着き声をあげて泣いていた。…妻が流産し幼児退行して2年。こみあげてくるものを耐えられなかったんだ静かに抱きしめ返してくる亜希子の背中をさすりながら、春彦は郁子とよく似た亜希子の温かさが二年の間にうらぶれた心をほぐしていくのを感じていた。あの日、同じように郁子を抱きしめられていたのなら、という思いと、もはや悲しみを共にする同士である亜希子が、どうしても春彦…
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エッセイ『振り子の指す方へ[人気連載ピックアップ]』【第17回】山口 ゆり子
妻の姉をソファーに連れて行き、そこにそっと横たえた。彼女は泣き続けながらも、それに抵抗することはなかった
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小説『お嬢様の崩壊[人気連載ピックアップ]』【第14回】いけだ えいこ
子ども達が口をきかないのは、私のせいだった? 私がいつも疲れきっていて不機嫌だから話しかけられなかったのかも…
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小説『弔いの回想録』【第7回】松田 浩一
「お父さんに高校進学のことで話をしたいことがある」一度合格した学校を辞めて、再び都立受験への相談を父にすることに……。
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小説『標本室の男』【第47回】均埜 権兵衛
どこへ行っても、誰と出会っても、驚かせ、怖がらせ、嫌悪させてしまう。異形のものは人の中へ入るのは赦されないのだろうか。
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小説『お嬢様の崩壊[人気連載ピックアップ]』【第13回】いけだ えいこ
家に帰ると生乾き臭。クチャクチャのままの部屋干し、湯呑みも生ごみもそのまま…。夫に文句を言いたいのを我慢して、お土産を渡す
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エッセイ『振り子の指す方へ[人気連載ピックアップ]』【第16回】山口 ゆり子
気が付けば、妻の姉に抱き着き声をあげて泣いていた。…妻が流産し幼児退行して2年。こみあげてくるものを耐えられなかったんだ
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小説『上海の白い雲』【最終回】河原 城
家族との団欒に飢えていた私は、彼に安穏の期待を抱いていた。だがその望みは叶うことがなかった。彼に嫌悪さえ感じてしまった。
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小説『哀瞳のレムリア』【第9回】岩下 光由記
新しい恋を見つけにパラオに旅行へと向かう。しかし、ホテルで届いたメッセージカードが謎を呼ぶことに……。
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小説『お嬢様の崩壊[人気連載ピックアップ]』【第12回】いけだ えいこ
「ファンとして常識外れ」「そういうことをされると困る」―初めてのライブに感動し、衣装や演出について詳しくコメントすると…
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エッセイ『振り子の指す方へ[人気連載ピックアップ]』【第15回】山口 ゆり子
還暦近い男が私の隣に腰を下ろし「あなたはもっと男と遊ばないと駄目だ。高級デートクラブがいいですよ。少しお小遣いでも貰えばいい」
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小説『アザレアに喝采を』【第9回】藤咲 えこ
最近知り合った老舗和菓子屋の3代目社長も気に入っているし、同期入社の彼とはもう終わりにしようかと、二人は恋の話に夢中だった。
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小説『お嬢様の崩壊[人気連載ピックアップ]』【第11回】いけだ えいこ
大音量とともにステージの上からゴンドラに乗って登場!…(本物だ)と思ったらもうなぜだか泣きそうになった。
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エッセイ『振り子の指す方へ[人気連載ピックアップ]』【第14回】山口 ゆり子
「お父さん、お帰りなさい!」…尋常ではない様子だった。その日を境にどうやら僕は、妻にとっての父親ということになったようだ。
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小説『海辺のレクイエム』【第9回】源 久
ストーカー被害を訴える彼女。簡単に男を部屋に入れるから、そういうことになるんだと内心思いつつ...
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小説『シュバルツ・ヴァルト』【第9回】萬野 行子
不可解な兄の死。事故死に納得できず、司法解剖を再び試みる……。その結果にますます疑問を抱いた
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小説『お嬢様の崩壊[人気連載ピックアップ]』【第10回】いけだ えいこ
家族がまだ寝ているうちに、荷物を持って玄関を出た。今までにない解放感で叫び出しそうだった。何年もの間、家族にしばられて…
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エッセイ『振り子の指す方へ[人気連載ピックアップ]』【第13回】山口 ゆり子
まだ熱のある妻にいつもどおり弁当を作らせて仕事に行く以外、僕には能がない。妻から隠れたい。早く職場に向かいたい。情けない。
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小説『人生の切り売り』【第11回】亀山 真一
「さてはレンタル彼氏でしょ?」自信満々に聞いてきたけれど、それは彼女の大きな勘違いだった!
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小説『お嬢様の崩壊[人気連載ピックアップ]』【第9回】いけだ えいこ
家ではいつも不機嫌な夫。子どもの塾にお金がかかるようになっても、夫は余分なお金をくれなかった。言っても無駄だった。
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エッセイ『振り子の指す方へ[人気連載ピックアップ]』【第12回】山口 ゆり子
我が子を喪い、無反応になった妻。庭でハーブを摘んで手渡すと、いつもなら甘えて抱き着いてくるはずが、振り返ろうともしない。