外国かつパリであるから、しかも子供でもあるまいしという心持ちもあり、私は別にキスを交わしたからといって、べたついた気持ちにはならない。もともとそういう性格なのだ。しかし、かなりロマンチックな気分にはなっていた。彼と会話をしていたけれど、何を話していたのかよく覚えていない。ポンヌフを引き返すあたりで、「ねえ、夜のポンヌフだわ」と私が感激して言うと「そうだね、ポンヌフだよ」とだけ返ってくる。それが日…
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「得た魚は逃さない」緊張感漂う監督との応酬、新人脚本家は…
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小説『地獄・極楽列車 私と青鬼』【第10回】永谷 宗次
「発言し運動するんだ」…心優しい青鬼が憂う、地球の未来