(1)只見川沿いの奥会津にある人口二千人ほどの長山町。その中心にある長山駅から二、三人の乗客とともに一人の男が降りてきた。地味ながらアイロンがかかった水色の柄シャツに紺のスラックスをはいたその男は、年の頃にして40代半ばほどだろうか。大柄な体から汗を滴らせて改札を通ると、表の通りに一旦出てあたりを見回した後、右の方角に向かって歩を進め始めた。男の名前は鍛冶内(かじうち)。東京でのサラリーマン稼業…
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小説『奥会津の人魚姫』【新連載】西田 理酉
友人の妻を名乗る“美女”を見て…男が「深刻な事態」を悟ったワケ
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小説『見上げれば空はブルー』【第3回】EIKO
【小説】何気ない思い付きでメダカとフナを一緒の水槽に入れると…
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小説『流れ星』【第6回】小金持 銅銭
「淋病は無しにしてください…」「では、お尻に注射します。」
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小説『卵の殻が割れなくて』【第8回】川端 ケイ
アル中になった男…「ワインに詳しいね」で面接に合格したが?
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小説『悪女万華鏡』【第2回】花山 天女
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小説『異能クラブ』【第7回】棚小路 蔵人
すぐに気絶…「スカイダイビングは危険すぎてできない」ワケ
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小説『わしらの街にカープを連れてこい』【第6回】イジリタツヒコ
父親が早くに亡くなった子の頭を「バシ」とげんこつで叩いたわけ
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小説『月光組曲』【第3回】間埜 心響
「あれっ」利用者がほとんどいない無人駅で見かけた「人物の正体」
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小説『氷のトンネル』【第7回】夕凪 丹麗
「私は、お手伝いさんではない」義父母に無理を強いられる主婦の心の叫び
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小説『いつもあの子は踊っている』【第7回】アミュースケール
なかなかいない…?「お金持ちを探す」よりはるかに難しいこと
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小説『ジャズ・ラヴァーズ』【第10回】チェ・ジョンシク
「これは韓国の伝統楽器祭りではない!」…その実態は?
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小説『少林寺拳法拾遺物語 天地拳第一系、用意!』【第6回】岡本 祐一
「調子こいてんじゃねえぞ、こら」往復ビンタにケンカキック…だがしかし
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小説『白川郷―聖なるものの村―』【新連載】遊座 はるか
バスで思わぬスクープ発見!? 戦後六十余年間も秘境白川郷で生き延びたお爺さん…
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小説『死神と森の魔女』【第6回】青井 森之助
彼はもう数週間帰ってこない。あの時、言うことを聞けなかったから…?
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小説『議員宿舎の青春』【第4回】畔蒜 正雄
「それみたことかざまー見ろ!」…人の不幸は蜜の味なのか
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小説『生命譚』【第7回】黒谷 丈巳
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小説『第三のオンナ、』【新連載】椎名 雅史
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小説『瞑想物語』【第7回】深山 れいこ
「幽霊になりたいの? 苦しいよ」…現役幽霊が語る死後の世界
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小説『飛蝶』【第7回】袴田 正子
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小説『ブ・デ・チ【文庫改訂版】』【第6回】鶴石 悠紀
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