子どもの監視の目を盗んで、私は警察に嘆願書を書いた。彼に騙されたほかの高齢者からも、同様の署名が集まっていると聞いたからだ。坂本曜のやったことは悪いことだけど、あの子は心の底から悪い人間ではない。これだけは私自身が深く信じて、疑っていなかった。「なんとか坂本曜の罪を軽減してください。なんとか彼に、やり直しのチャンスをお与えください」拙い文で、平仮名だらけだったけど、必死に便箋に文字を記した。「坂…
[連載]泥の中で咲け[文庫改訂版]
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小説『泥の中で咲け[文庫改訂版]』【第18回】松谷 美善
若い男に三千万円を騙し取られ、ぼけたと思われた私は施設に入れられた。何か月も経ったが、誰一人面会に来ることはなく…
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小説『泥の中で咲け[文庫改訂版]』【第17回】松谷 美善
「奥さん、この二年あまりで三千万円近くになりますよ。こんなになるまで気がつかなかったんですか?」と警官に呆れられたが…
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小説『泥の中で咲け[文庫改訂版]』【第16回】松谷 美善
いつの間にか異性に対する感情になっていた彼から「今月、あと二十万あれば、僕ノルマクリアなんです」とお金を無心され…。
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小説『泥の中で咲け[文庫改訂版]』【第15回】松谷 美善
「よかったら、お手伝いしますよ」と突然訪れた好青年。タダほど高いものはない。私はこのあと、身に染みて思い知ることになる…
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小説『泥の中で咲け[文庫改訂版]』【第14回】松谷 美善
後輩より給料が2万円低かったことを知ってショック…。腹を立てて転職した先は、なんと「詐欺会社」だった
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小説『泥の中で咲け[文庫改訂版]』【第13回】松谷 美善
ある朝、僕の日常は一変する。工場に出勤したときに大騒ぎになっていた。あるトラブルの原因を僕のせいにされ…
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小説『泥の中で咲け[文庫改訂版]』【第12回】松谷 美善
監禁されているここから絶対に生きて帰りたい…。ある明け方、今だ!と直感し、そっと音を立てないように、立ち上がったところ…
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小説『泥の中で咲け[文庫改訂版]』【第11回】松谷 美善
マッチングアプリで出会った男に騙され監禁。そこには複数の女性がいて、上の階からは「お願い、殺さないで」と懇願する声が…
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小説『泥の中で咲け[文庫改訂版]』【第10回】松谷 美善
マッチングアプリで出会った男性と夜の11時に待ち合わせ。渡された紙コップを一気に飲み干してしまったところ、記憶がなくなり…
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小説『泥の中で咲け[文庫改訂版]』【第9回】松谷 美善
16才で母を亡くした。一人で生きていくために頼った見ず知らずの相手はヤバい連中だった。連れて行かれた先で見たものとは…
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小説『泥の中で咲け[文庫改訂版]』【第8回】松谷 美善
「キミ明日から来なくていいから」と突然の解雇。アパートの管理人からは「三日以内に次の部屋を探して、出て行ってくれ」と言われ…
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小説『泥の中で咲け[文庫改訂版]』【第7回】松谷 美善
母さんが死んで、一人で生きていかなければならなくなった。高校中退後、月6万円での生活。お墓も作れず母さんの骨と一緒に暮らした
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小説『泥の中で咲け[文庫改訂版]』【第6回】松谷 美善
母さんが死んだ。葬式はできず、骨壺に入れられて戻ってきた母。父からは「かかったお金はお前が働いて返せ」と請求書を渡され…
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小説『泥の中で咲け[文庫改訂版]』【第5回】松谷 美善
もう、手の施しようがないと言われた母。離婚した父を頼ったが、面倒臭そうな反応をされ…。そしてたった四日で母さんは死んだ
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小説『泥の中で咲け[文庫改訂版]』【第4回】松谷 美善
ある日突然「お母さんが職場で倒れて救急搬送され、命の危険もある」と電話がかかってきて…
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小説『泥の中で咲け[文庫改訂版]』【第3回】松谷 美善
修学旅行欠席で返してもらったお金は八万円。その内半分程度である物を買ってもらい…
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小説『泥の中で咲け[文庫改訂版]』【第2回】松谷 美善
うんていから落ちて救急車で運ばれ目が覚めると不機嫌な母の顔があり…
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小説『泥の中で咲け[文庫改訂版]』【新連載】松谷 美善
担任の女教師から言われた差別的なひと言。そして、いじめ。僕は高校を2か月でやめた
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小説『泥の中で咲け[文庫改訂版]』【最終回】松谷 美善
【小説】「まだ人生の三分の一」更生を心に誓う男の切実な思い
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小説『泥の中で咲け[文庫改訂版]』【第5回】松谷 美善
詐欺をはたらき続けた人物が「人生は些細なことで大きく変わる」と語るワケ
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