その頃の亜希子は、孤独の海の底にいた。寂しい気持ちなら郁子にも解る。解るものなら対処もできるというものだ。ところが余りにも計り知れない亜希子のその感情には、郁子を押し潰しそうなほどの質量があった。この頃の郁子は亜希子のいない日中に昼寝をよくしていた。亜希子がいる夜は、このことが気になって眠れなかった。夜起きていると改めて気が付くことも多かった。亜希子は睡眠時間が短いようで、よく夜中まで勉強をして…
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