しかし、この意見は前段で「医療事故」と「医療過誤」の相違の国民への啓発が重要であることを述べている。重要な点は、やはり「医療事故」と「医療過誤」の相違の国民への啓発であろう。現場の疲弊を理由に名称変更を行えば将来に禍根を残すであろう。
「医療事故」と「医療過誤」の違いを国民に啓発することこそ、医療事故調査・支援センター(日本医療安全調査機構)の役割ではなかろうか。医療事故情報収集等事業にも医療事故の定義が述べられているが、医療法が上位法令である。
医療事故情報収集等事業の定義は、一部の医療安全の研究的事業の条件設定のための定義と言うべきであろう。医療法上の定義が「医療事故」の定義であり、医療事故情報収集等事業の定義を用いる必要がある場合には、「医療事故情報収集等事業の定義によれば」との補足説明を付けるべきである。
ここで、一言付記しておかなければならない。医療事故調査制度の定義による「医療事故」は専ら医療安全の用語として用いられるものであり、「医療事故」でなくとも「医療過誤」ということはあり得るのである。「医療事故」に該当しなかったので責任なしということではなく、「医療過誤」に該当しないかどうかは別途検討すべきである。
👉『改訂版 未来の医師を救う 医療事故調査制度とは何か』連載記事一覧はこちら
【イチオシ記事】夫の不倫現場に遭遇し、別れを切り出した夜…。「やめて!」 夫は人が変わったように無理やりキスをし、パジャマを脱がしてきて…
【注目記事】「いじわる…しないで下さい」…背中のフックを外され、左右とも指でなぞられた。口に含まれ舌で転がされると声が出てしまい…
ゴールドライフオンラインは、表現者を応援するウェブメディアです。
生身の人間が紡ぐリアルな言葉だからこそ、読者の心を揺さぶる力があると確信しています。
あなたも、"表現者"になってみませんか?
ゴールドライフオンライン編集部:glo_henshu@gentosha.co.jp