その表情は、まさにお母さんの顔でした。子供の未来は幸せな世界であって欲しいと願わずにはいられませんでした。

 

キモッペも父親として「子別れの儀式」をしなければなりませんが、オイラン姉さんの気持ちが痛いほど分かりました。

そして、オイラン姉さんの語っていた最後の言葉が忘れられず、頭の中で繰り返しながら、家族のいる春国岱に向かって走り去っていきました。

 

「キモッペ、地球は全ての生き物にとってとっても大事な星なんだよ。植物が空気を綺麗にしてくれて、大気が雨を降らし、地球はマグマの熱で大地を豊かにして、様々な生き物が共存できるように循環しているんだ。

地球はたった一つなんだよ。渡り鳥には国境なんて存在しないのに、人間は国境という線を引いて争い続けて、地球にダメージを与えているんだよ。

国境をなくして、様々な国の子供が自由に遊べる場所にすれば、いさかいも起こらずに、綺麗なままの地球を守り続けることができるのに。

私たちは災いをもたらす人間の愚かな行為の犠牲者になるしか仕方がないのかも」とオイラン姉さんも悲しそうに嘆きながらモユルリ島に飛び立っていきました。

 

キタキツネノキモッペハ 旅ノ大好キナエトピリカノ花魁姉サント出会イマシタ キタキツネモエトピリカモ 生キ残リノ闘いヲ続ケテイルノニ 人間ハ方向ヲ間違エテイルニ違イナイ

 

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