【前回の記事を読む】血糖値スパイクはカロリー制限で緩和できない? 炭水化物を抑えることで、食後血糖値をコントロールする現役医師の実録
はじめに
そして、管理栄養士、看護師、私と妻、板東浩先生(元日本プライマリ・ケア連合学会高松大会会長、糖尿病代謝内科医、大学準硬式野球部の一つ先輩)の総勢5名で江部先生に教えを乞うため京都高尾病院を訪れました(2007年)。
主食を抜くという糖質制限は肥満にも効くため、当院の肥満外来の栄養指導を「カロリー制限」から「糖質制限」に切り替えました。
そして、様々な情報・知見から、1日3食を、「2食」とした糖質制限食(糖質33%・カロリーは常識の範囲内で制限しない)を指導することにしたのです。
なお、その後、日本抗加齢医学会重鎮のテリー・グロスマン氏が「健康のためには糖質30%強が良い」と言い出しました。私の主張している糖質33%とほぼ同じ値でした。
そして、2008年『ターザン』という健康雑誌に釜池豊秋先生の「糖質ゼロの食事術」が掲載されました。
「ゼロ!?」。驚きでしたね。
愛媛県で整形外科を開業されている釜池先生に連絡を取り「釜池先生のご講演をお聴きしたいのですが、いつどこでありますか?」とお尋ねすると、何と「中村君の所に講演に行ってあげるヨ」とのお返事でした。
有り難く院内勉強会で講演していただきました。
その時、釜池先生と江部先生は先生のお兄さんを通じて知り合いであることがわかりました。釜池先生は江部先生のお兄さんと京都大学医学部の同級生です。愛媛県で釜池先生とお兄さんが会食をされ、「糖質ゼロ」を知ったとのことです。