俳句・短歌 短歌 四季 自然 2025.10.18 【短歌3首】「たんぽぽ」線路脇 ひっそりと咲く たんぽぽの 風に揺られも 天向き咲かす 歌集 いのちの名 こころの風景 心の音 【第1回】 出島 美弥子 流れゆく 時、夢、希望 歳重ね 揺らぎなき今 新たな道へと この記事の連載一覧 季節の移ろい、遠い日の記憶、明日への希望――私たちのこころの風景に、鮮やかな色を与えることばたち。人生の喜びも苦しみもやさしく包み込む至高の歌集。 ※本記事は、出島美弥子氏の書籍『歌集 いのちの名 こころの風景 心の音』(幻冬舎ルネッサンス)より、一部抜粋・編集したものです。 こころに咲く詩うたたち
小説 『泥の中で咲け[文庫改訂版]』 【第7回】 松谷 美善 母さんが死んで、一人で生きていかなければならなくなった。高校中退後、月6万円での生活。お墓も作れず母さんの骨と一緒に暮らした 一日中、使いっぱしりをして、クタクタになって部屋にたどり着き、買ってあった少しの菓子を貪り食うのもそこそこに、重たい泥のようになって、布団代わりの寝袋に潜り込む。小さい頃から運動習慣のなかった俺には毎日が、筋肉痛が出るほどキツかった。毎朝、四時に目覚ましをかけて、まだ眠くてフラフラしながら起きる。風呂のついている部屋は、最初からはもらえない。申し訳程度についた小さなキッチンの流し台で、頭を洗って…
小説 『三代の光陰』 【第4回】 大村 泰 「ショーヘイ・オオタニ!」歓声響く球場で、祖父と孫が「夢の決勝戦」を見届けた夜 【前回記事を読む】「大谷はドジャーズに移って途方もない記録を打ち立てた。そして村上は日本を代表する若き主砲に育ったな」俊英「詩のお兄ちゃんも立派だった。阿部一二三(ひふみ)が妹の敗戦の何時間かあとに畳に上がって見事に優勝した。『兄としてやるしかない。妹の分まで兄が頑張らないと』って不退転の決意で臨んだ。リベンジを果たしてくれた兄の雄姿に妹はもう一度泣いていた」松子「世界最強の兄妹をテレビ観戦した…