当然この段階で蹴躓いてこける者もいましたが、若さがその失敗を覆い隠してくれ、表に出ることは少なく、大失敗でなければ修復ややり直しも十分に出来る時期でありました。

40歳から60歳頃までは、人生の完成の時期になりますかね。良くても悪くても人生の頂点に達して折返しに入る時期でしたね。

人生の山頂に立って自分の歩く道をはるかに見渡せることが出来る位置だったといえますね。そして後半には老後の準備に入ります。仕事も役職も持てる技術も全てを後進に受け渡していくことになります。ここで失敗するともはや取り返しが出来ず修復に追われることになります。

60歳から80歳頃は、今までの延長できた生活手法が180度ひっくり返るというか、全く経験の無い社会システムの中に入ることになる人が大部分ですね。

特に組織にがっちり組み込まれ成功を収めてきたと自負する人には、今までの価値観、築き上げた人脈や地位や名誉も磨き上げた技術、そのほとんどが役に立たない白紙から始まる人生の始まりですね。

こちらに用意が出来ていようがいまいが、お構いなしに舞台の幕が開きます。台本もない指導してくれる人もいない、見たことも経験したことも無い舞台の上に立たされ、最後の舞台の幕がこちらの都合には関係なく開いていきます。

どうしたらいいのかわからず閉じこもる人、ただウロウロと眺めている人、わけもわからず動き回る人、ただただ混乱の日々が数か月、いや数年続き、やっと居場所や踊り方が見つかった人はいいのですが、結局何も見つからずにボケてしまう人、

舞台の片隅で1人ぼやき続ける人、徘徊やクレーマーになり自分を中心に世の中が回れと愚痴る人、テレビ評論家の真似をして周りに解説して歩く人も出てきてしまう、人生再出発の最大のターニングポイントとなります。

 

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