4 「らしさ」は感じることから

「美穂さんらしいね」とか、「美穂さんらしくないね」とか、そんなふうにおっしゃる方の言葉から、私らしい、私らしくない、って何だろうと思うことがありました。

そうおっしゃる方が私と話をした際に雰囲気を感じて下さり、この方には私はこんなふうに映っているのだと知ることで温かい気持ちになりながらも、「らしさ」という言葉に何か引っかかるものを感じていたのです。

以前の私は「自分らしさ」が他人の喜ぶイメージだったり、自分がこうあるべきと思うものだったりと、環境が変わる度に今の自分でよいのかと不安になったり、迷ったりすることがありました。

偶像を作り出してはその姿を変え、また違う偶像を作り出したりしてしまうこともあったと思います。

人は言葉を使うことでさまざまな表現ができるようになりましたが、時に言葉は自己の本質を歪ませてしまうことがあります。

自分を表現する言葉が、内なる自分と結びつかない。

何かしっくりこなくて自分をどう表現したらよいか分からなくなることも。

自分らしさとは何か。

本来自分やその人「らしさ」は決めたり考えたりする必要はないのかもしれませんし、もちろん他人から決めつけられることもないのです。

言葉で表現できない自分を無理に表現しようとせず、

「自分はどう感じているか」

「自分だからどう感じるのか」

言葉より先に「感じる」ことを大切にしてみると、自分らしさは自然と出てくるのかもしれません。

 

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