【前回の記事を読む】高速道路が楽になるハンドルの持ち方とは? 教習所では教えてくれない、肩の負担を減らす方法

第4章 痛くなる部位別、痛みの原因と対処

頭痛

・今まで感じたことのない激烈な痛みやハンマーで殴られたような痛みが突然出現した

・痛過ぎで立ち上がれない・吐いてしまうほどの痛み

・まっすぐ歩いているつもりなのにまっすぐ歩けていない

・強い頭痛が出現するとともに、しびれが出た

・事故や転倒で頭を打ってから数日以内に頭痛が出た

これらは脳梗塞や脳内出血が疑われる代表的な症状です。

頭痛の怖いところは、脳の収まっている頭のことですので、命に係わる重篤(じゅうとく)な疾患がある可能性もあるということです。しかし、発熱や疲れ・二日酔い・肩こりなどでも出現する「ありふれた」症状なので、異常を見過ごされがちです。

前記のような症状が現れたら、ためらわずにすぐ救急車を呼んでください。 頭痛には大きく分けて筋緊張性頭痛と片頭痛(偏頭痛)がありますが、この項目では筋緊張性頭痛、病気が原因ではないありふれたほうの頭痛の解説をします。

筋緊張性頭痛は、後頭部から首の後ろ、肩にかけての筋肉の緊張が原因で起こります。肩こりや首のこりなどと併発する頭をギューッと締め付けるような頭痛、慢性的な頭痛、休息や入浴で減弱する頭痛です。

首まわりの筋肉はほとんど首から肩(もしくは胸部)にまたがって付着しています。そのため首だけこることはほとんどないので首肩のこりがある方はかなりの確率で筋緊張性頭痛を併発しています。私は肩こりを訴える患者さまには必ず頭痛があるか確認します。

よく片頭痛(偏頭痛)持ちという人がいますが、筋緊張性頭痛と混同している方がとっても多いので、表にまとめます。本人が片頭痛として認識していても、筋緊張性頭痛だった場合は多くあります。片頭痛だった場合は痛くなったほうの頭を保冷剤などで冷やすと効果的です。筋緊張性頭痛の場合は、肩こりを解消すると多くの場合消えます。痛み止めより先に首肩まわりのストレッチをしてみましょう。