純粋に楽しい思い出となったイベントですが、それ以上の発見がありました。一緒に運営メンバーとして参加したスタッフの方々は、一切私の病気のことを気にせず、中高時代の教師や友人のように、私個人と接してくれました。
この対応は普通のことかもしれませんが、病院で病気を理由に理不尽な対応を受けていた私にとって、社会に出てからもそんな方々がいることに、驚きが隠せませんでした。
この時のイベントがきっかけで、病気ばかり気にして接してくる人もいれば、病気の有無は関係なく接してくれる人もいるのだから「病気なんだから〜」という目で見てくる人には必要最低限の付き合いで十分で、私という人間と接してくれる人を大切にして自分のエネルギーを使えばよい、と思えるようになりました。
転職先が決まるまでの間に、一つ私の中で明確になったことがあります。
自分の心や身体を犠牲にしてまで、無理に一つの環境に止まる必要はどこにも無い、ということです。
そんな環境があなたを守ってくれることは無いでしょう。
どんな環境でも様々な人との出会いがあり、その中には何を言っても反対する人、特に反応の無い人、とても応援してくれる人が、二:六:二の割合で存在します。私のこれまでの様々な場面を思い返してもそうでした。
それならば自分から動いて、私が過ごしやすい環境を探せばいいと思うようになったのです。
環境に身を委ねるのはこれで最後にしようと決めた瞬間です。
次回更新は5月28日(水)、21時の予定です。
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