【前回記事を読む】ナルコレプシー患者の就職活動。病気は事前に伝えるべき? ――伝えると採用可能性がガクンと下がることがある。だが…
職場は私を守らない(新卒社会人の生活)
大学生活を通じて、ナルコレプシーを個性と捉えられるようになった私は、地元の公立病院に就職し理学療法士として働き始めました。
一つの壁を乗り越えた私は、新しい環境でのスタートに「担当する患者さんに希望を持っていただきたい」「担当患者さんを支える存在になりたい」といった思いを巡らせていました。
しかし、現実は違いました。
「私にしかできないことがある」と意気込んでいた私でしたが、職場の方々にご配慮いただかないとナルコレプシーをコントロールできず、人並みにすら働けないという現実に気づいてしまうのでした。
考え方がポジティブになったところで、「ナルコレプシーを抱えている川崎は寝てしまう」という現実は変わることはありません。
先輩職員からも病気の有無なんて関係なく、働くからには他の職員と同じように働くことを求められる、といった話をされました。
また、寝ているのはサボっているのと同じだと言われることも多々ありました。
入職当初は、理学療法士を目指した理由でも述べたように、医療職だから他の職と比較して周囲の方も理解してくれるだろうと、勝手に期待してしまっている自分がいました。
一つの壁を乗り越えたと思っていた矢先、新たな壁が目の前に現れたのでした。