【前回記事を読む】70代女性が “息子のことで” 児童相談所に電話相談!? 「相談したいと言ったら、こちらを紹介された」と言うが、息子は30代後半で…

事例と解決篇
第2章 うちでは対応できない?

【事例2】

事例2の対応方法 さて、どうする?

・門前払いではなく、まずは話を聴く

私は、「どのようなご相談ですか」と相談者の相談内容を聞いたのですが、息子の借金の問題について相談したいことがわかりました。

そこで、「申し訳ないが借金の問題には対応できない」「その内容であればこういったところで相談できる」と然るべき相談機関を伝えて電話を終えました。また、その然るべき相談機関にもすぐに電話をして、このような相談があると思うので、よろしくお願いしますと伝えました。

せめて最初に電話を受けた部署が「どのようなご相談ですか」と聞いてくれていれば、子どもの借金の問題とすぐにわかったことでしょう。そうなると子どもの年齢も必然的に18歳未満ではないとわかりますし、然るべき相談先を伝えられたはずです。

事例2のまとめ

[結果]

・相談者は、その後借金の問題を扱う相談機関に相談することができた。

・それは、まずは話を聴いて何を相談したいのか把握できたことと、対応者に然るべき相談機関の情報があり、それを伝える対応ができたからである。幸い、相談者に怒鳴られることはなかったが、 「たらい回し」と立腹されてもおかしくない事例である。

[ポイント]

・「まずは話を聴く」という心構えが必要。

・「このような相談はどこで扱ってくれるのか」と様々な具体的相談事を想定し、それに対応できる相談先を知っておくべき(第6章参照)。