▼ 医院への受診者の増える季節

次に、前立腺肥大症をはじめとする男性LUTSの新患患者の受診動向について見てください。

図⑧.は2008年〜2019年の長期にわたる月別新患BPH患者数を、その間の月別診療日数平均で割って『1日の新患受診者』の平均をグラフに示しています。

医院への受診のきっかけの時期を見てみると、新患患者は特に朝晩の冷える10月〜1月に受診が増えています。この時期が症状が悪化する時期であると思われます。

特に10月は急に寒暖差が出てくる初っ端のショックで、寒冷刺激(1〜15℃)により、寒冷利尿からくる頻尿、尿意切迫などのため未治療患者が受診するきっかけとなるのではないかと思います。

2月は意外と少なく、寒冷対策がほぼ完璧になって寒さに対する慣れが出てきたのか、出尽くし感でしょうか。むしろ3月は寒暖差が影響して増加に転じているように思えます。

このような変動と比較すると、当院の図⑦.の治療グラフでみる1回以内と3回以上の患者の割合変動でみるとあまり季節差がなく、定期通院者は治療(内服、内服+生活指導)と指導によって比較的に季節対応ができているのかもしれません。

4月〜9月は寒さや夜間の寒暖差が少ない時期に相当し、排尿障害の新患が少ない時期ですが、コンスタントに受診者はあり、どの季節でも下部尿路症状が悪化し、来院するきっかけはあるし、その他の悪化原因があるのです。

これらのグラフでわかることは、新規の前立腺肥大症患者の増える、症状の悪化しやすい時節でも、当院通院患者のデータでは7月から1月の中でそれほど変動なく治療効果が得られていることです。

 

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