CDから空のカセットテープに音楽を録音して聞くことができる機械登場! 

CDダブルラジカセ!? 購入しよう!!

自宅のコンセントがいくつあっても足りなくなりました。家電製品が家庭生活を便利にそして潤いを与えてくれました。

便利な家電製品を取り入れていることこそが、豊かで幸せな家庭だと親子で信じていました。 誰に見せることもない自宅なのに見栄を張ることに幸せを求めていたように思います。

高度成長期からオイルショックを経験した我が国日本はエネルギー安定供給政策が打ち出され原子力発電に期待が高まりますが、

「オイルショックというのは、ものすごいショックだった」

母はずっと言っていました。

トイレットペーパーが無くなる恐怖から店頭に商品を求めて行列する市民の映像を「懐かしの昭和時代」で見たことがありますが、母に関しては平成になっても令和になってもオイルショックの恐怖から抜け出せず、いつもトイレットペーパーは自宅に山のようにストックしていました。過去の経験をずっと引きずっていました。

不安というのは身を守るために必要なセンサーとは言いますが、もし地震が来たらお手洗いの個室でトイレットペーパーの雪崩の被害にあうだろうなと思いました。生き埋めになると笑い話ではなく、安易に想像できるほどの量が積まれていました。

後に遺品整理と家財整理を私一人でこなすことになるのですが、母は執着の塊を抱えて生きていたように思います。

いつかこれを使うだろう(でも今は使わない)が一つや二つではなく、足の踏み場もないほどに家の中を埋め尽くしていました。日常生活がいらないものに占領されるということは思考も不要物に占領されていることになっていることに母は最後まで気が付かなかったように思います。

見栄についても同じことが言えるように思います。

その思考癖は郵政民営化をして東京中央郵便局の局員の人事や局内の食堂営業に大きな影響を与え始めた時も、営業終了を勧告されても売り上げが下がっても消費者金融からお金を借りてまでお店を守ろうとしたこと、母の気持ちもわかるのですが、父と30年以上、その場所で営業をしてきたそのことはとても尊敬できるのですが撤退要請をされ、結果母は自己破産をしました。

  

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