ローカリティとは
能登の言葉は少し尻伸ばしの音程に聞こえました。
「〇〇やしい」「そーやけどー」
今、日本の各地を巡ってもあまり土地の言葉が聞けなくなってきました。
土地、土地のものを生かしての堀り起こしは盛んですが、まだあまり成功していないように思います。
「ランプの宿」はTVでも紹介され有名になりました。すっかりリニューアルされて明るく清潔になっていました。とても大入りで繁盛しているようです。もちろん今や本物のランプは使用していませんが。
せっかくだから一晩泊まったらランプの「ホヤ」を磨く体験ができるという「体験部屋を造ったらどうですか」と宿の女将らしき人と話しました。その冗談を受けて「実際やってみましょうか」と言われましたので、次に行ったら実現しているかもしれません。
奥能登には昔ながらの海水から造る塩田が保存され、新しい観光に役立っています。私もこういうところでは少し買って帰ることにしています。沖縄でも、瀬戸内のものでも、普通の塩を使うより思い出塩なのです。
町おこし、村おこしの発想で一つ思ったのが、いわゆる“垣根”です(地元では“間垣(まがき)”と呼ぶ)。奥能登の限られた集落で今もこの風避けの垣は残存しています。
宿もあったように思いますが、こんなところの宿をお勧めしたい。なんともタイムスリップして懐かしい海岸での宿泊体験となるでしょう。
七尾の街は活気づいており、フィッシャーマンズワーフの建てた新鮮魚市場を中心とする界隈は町おこしに成功していました。
それに比べて輪島の道の駅は漆器をはじめ工芸品や一部生活用品があるのみで質素です。
【前回の記事を読む】奥能登の一つの風物詩、千枚田。海岸のへりに張り付くような棚田である白米千枚田は実に見事で…