腹筋背筋が楽をしているその負担は、椎間板に行きます。腰は前屈・後屈・側屈ができるように腰の骨(腰椎 (ようつい))だけが支柱になっています(例えば胸部なら肋骨、背部なら肩甲骨が一緒に支えています)。
腰椎と腹筋背筋だけで上半身の全体重を支えているので、腹筋背筋が弱ると背骨に負担がかかります。しかし、腰椎は硬い骨なのでやわらかい椎間板に負担がかかり、すり減ってしまうのです。姿勢が悪く前に曲がった状態でいると、ゴムパッキン部分がお腹側から斜めにすり減っていきます。そうするともう姿勢をまっすぐにすることができなくなります。
姿勢は誰もが気になるもので、誰もが美しい姿勢にしたいと思っているはずです。しかしなかなか改善しないのはなぜか知っていますか? それは自分でチェックするのが難しいからです。
鏡を見るときには「キメ顔」をするから、誰かに不意に写真を撮られた時の顔が自分の本当の顔といわれます。姿勢も同じで姿見やショーウインドウに映った姿を自分で見るとき、意識して写真に写ったときも「キメ姿勢」をしてしまうので、普段の姿勢は自分ではわかりません。
他の人に「あなた姿勢が悪いわね」と言われても、自覚がないから「そうかなあ」で終わってしまう。自分の姿勢を自覚するのって案外難しいものです。
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