もっとも、ふだんから、私は恥ずかしがらず人見知りしないで、妻の友人や知人の集まりに顔を突っ込んで、一緒に話に加わることにしているから、どちらの知り合いかわからなくなることもある。私の友人は男性が多いが、家内の友人は女性が多いので、なおさら元気が出るのだ。私の手術当日も、妻の学校以来の親友が二人一緒に待合室にいてくれたそうで、これも、感謝感謝である。

サンフランシスコに住んでいる長男も、日本に出張の合間に病院へ来てくれて嬉しかった。なかなか退院許可が出ないので、看護師さんに、週末に息子がアメリカに帰国してしまうので、週末前に退院か、ダメなら外泊許可は下りないものかと話してみた。

それをちゃんと受け持ちの医者に伝えてくれたらしく、夕方回診の時、その医者が息子さんが帰ってきているのなら、金曜に退院でいいよと言ってくれた。看護師さんに感謝。ものを頼む時は、直接よりもワンクッション置いた方がかえって効果があることもあるという例だ。

帰宅して親子三人で祝杯を挙げることができ、息子は日曜に飛び立っていった。私はこれまで見舞いに行くのが苦手で、あまり行ったことがなかったが、これからはせいぜい、お返しの意味でも出かけることにしよう。私自身が嬉しかったように、相手も気が紛れることだろう。

手術後―医者との面談

患者側から見て、外来面談の望ましい結末は医者の気持ちを損なわないで、自分の希望を受け入れてもらうことだ。成り行き次第では、他の病院に変わる可能性も考えたが、西洋医学的な治療についてはすでに受けた手術も含め、今の病院の体制に不満はない。できたら、検査などは過去の記録も残っているわけだし、同じところで継続したい。私は周到に質問を紙に書き出して医師との面談の準備をした。

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