注1)例えば、日本経済新聞(2016.1.20、北海道 27 面「ビジネスに生かす人材育て」)には「国内の調査では中学生以降の『理科離れ』が浮き彫りになっている。学力だけでなく実践力も身につけなければ、将来の産業競争力で欧米に後れを取りかねない」という記事が見られる。
注2)丸山恭司・磯﨑哲夫・古賀信吉・三好美織・影山和也・渡辺健次「STEM 教育の展開可能性に関する研究」『広島大学大学院教育学研究科共同研究プロジェクト報告書』13 巻、広島大学大学院教育学研究科、2015、p.23.
注3)芳賀均 ・ 森健一郎「音楽と理系領域の合科的学習の試み―振動数比を基にした和音の響きを題材として―」『音楽教育実践ジャーナル』17、2019、pp.56-65.
注4)同前掲 注1)、p.9.
注5)辻合華子・長谷川春生「STEAM 教育における“A”の概念について」『科学教育研究』44(2)、2020、pp.93-103.に「その都度“A”とは Art であったり、Arts であったりと、場合に応じた概念を採用しながら推進されようとしている」と述べられているように、Art と Arts のそれぞれが示す概念についても定まった見解がない状況である。文部科学省では、Liberal Arts の考え方に基づいた記述がなされている。本書では、芸術の一つである音楽に着目していることからArtと表記する。ただし、“A” を Liberal Arts と捉えることを否定するものではない。
注6)賀均 ・ 森健一郎『楽しい合科的学習の実践―音楽と他教科の合科・STEAM 教育を考慮した教科横断的な学習―』文芸社、2020.
【前回の記事を読む】市民の全人的教育および創造的な労働力の育成をねらいとして米国を中心に推進されているSTEAM教育とは