しかしながら、この三つの不安要素、お金の不安、健康の不安、何をしたらいいのかの活動の不安を一気に解決できる方策があるのだ。それは活動ゾーンの一角を担う労働活動である。

第2の人生も、労働活動をキャリアの真ん中に置けば全てが好循環に動き始める。まず労働を始めたら健康が手に入る。通勤のウォーキング・有酸素運動、仕事中の身体のこなしなど、結構、労働は無意識に体を使い健康増進に寄与しているのだ。

また労働を通しての対人交流や、頭脳を回転させることによって、社会的健康、精神的健康も得られる。さらにいくばくかの金銭も入り、生活費の潤いはもちろん余暇活動を通した自己実現のための費用も確保できる。

6.第2の人生こそ、人間力が問われる

スコットランドエジンバラの発明家アレキサンダー・グラハム・ベル氏の言葉だ。

「一つのドアが閉まると、もう一つのドアが開く。しかし、我々は閉まったドアをずっと長い間、とても残念な気持ちで見続けることが多く、我々のために開いたドアに気づかない」

When one door closes, another opens; but we often look so long and so regretfully upon the closed door that we do not see the one which has opened for us.

個が輝く、個を中心とした第2の人生、労働キャリアは文字通りあてがいぶちのない社会体制の中で活動をすることになる。このあてがいぶちのない社会体制は当分続くと考えた方がよい。