【前回の記事を読む】「人生100年時代の第2の人生において何をなすべきか?」誰しもが直面するこの問題を、宇宙の大法則を用いて説明!
第2章 考え得る多様な対応へのアプローチ
1.人間は粒子の集まり
60歳以降第2の人生のスタートは突然自由時間が増える半面、孤独という時間も増えるかもしれない。しかしこの孤独は必ずしも悪くはないのだ。一人で学際的継続学習を広く、ある面深く考察できる時間を獲得できたと考え、孤独の積極的活用を満喫しよう。人は知識のインプットが増大すると不思議なもので、だれか他の人に話をしたくなるものだ。
そこで次の段階として人を求めての交流願望が起こる。その交流もなるべく多面的、多様的、多彩的、ダイバーシティと範囲は広いのが望ましい。ただ第2の人生は個を軸にした生き方になるので、人の選定は自分が交流したい好きな人を選べる。誠に快適である。
交流というキーワードの中に是非ロールモデル・メンターを探し出会うことをお勧めしたい。私自身の60歳以降第2の人生の労務キャリア(職業活動)も余暇キャリア(スポーツ、趣味、学習)もこの交流活動から生まれた人的ネットワークによりあり得たものと認識し感謝している。
60歳以降第2の人生の、途轍もない世界、あてがいぶちのない世界を歩んでいくには、このロールモデル・メンターは掛け替えのないものである。『徒然草』第52段「仁和寺にある法師」において吉田兼好氏は言い切っている「少しのことにも先達はあらまほしきことなり」と。
また様々な交流の中にはディベートができるグループがあるのが望ましい。個々人の脳力・考え得る範囲は知れている。他の人々とディベートをすることにより自らの脳・発想も刺激あるいは覚醒され、さらなる高みへと登れるのだ。これをイノベーションという。
イノベーションが起こると今までよりもかなりブラッシュアップされた自分になり、リスキリングあるいは新たな資格獲得等、ある面では散逸活動の結果、静的な秩序だった状態になっているのであろう。