能登の旅路

かねてより願っていた能登半島一周を試みるべく旅立つことにしました。
もちろん愛車「ピッコロ」(キャンピングカー仕様の軽自動車)での旅です。

行程は、まず郷里丹波(丹波といっても口丹波。篠山をそれて京都寄りの福知山近郊。夜久野という山間部)での墓参りを済ませ、舞鶴、若狭を経由して、金沢へ。そして金沢東I.C.で降りることとしました。

ずっと雨続きです。今回はあまりお天気には恵まれないであろうと予測できました。実際旅している間、少し晴れ間があった程度で後は曇天。そして雨。予測した通りでありました。

マイカーを使ってのしかもアウトドアでの調理となればかなり困難が伴います。ときには途中富来・西海岸風戸や珠洲市の野外公園での煮炊きでは強風の中困難を極めました。5月だというのに氷雨まで降り出す始末。野外炊爨(すいさん)のかなりの熟練を要しました。

いささか野外炊爨に自信のある私もこの風の中泣きたくなったものです。飯盒(はんごう)炊爨を諦め、お湯をわかさないでパンにでもしたかったのですが、お腹がすいたし近所に買い求める所もありません。それにトイレも差し迫っていました。このように旅は日常では体験しない、予測しがたいいろいろな苦しいことに直面するのです。

しかし、このハプニングが魅力にもなります。あえて苦しい状況に遭遇しても楽しんでいく。非日常で味わう苦労やハプニングなどは良い刺激剤でもあるのです。ある種の自虐的快楽も旅の麻薬かも。

北陸自動車道を降りて地道に入り、内灘町に向かう時も小雨がしょぼしょぼと降っていました。 丁度東日本大震災の直後の地方選挙時、ここは志賀原発近くに立地しているため、選挙選では原発問題でかなりの神経戦であったような雰囲気でした。

旅の印象

今回の5泊6日の旅の印象をザクッとひとわたり述べることにします。もっとも印象に残ったものの一つは古式豊かな灯台の館。旧福浦灯台(Old Fukura Lighthouse)です。

丁度半島の中ほどにあたる能登金剛と呼ばれる観光地の南端にあります。日本海の荒波に光を放ってきた灯台。 

この旧福浦灯台は1608年に建造された日本最古の木造灯台とされています。小雨降る中、狭い海岸の笹薮の小道を歩いてたどりついたので余計に風情を感じたのかもしれません。灯台といえば、能登半島の最北東端に位置する石造りの禄剛(ろくこう)崎灯台も有名です。

高さ46メートルの断崖上に明治16年7月10日に点灯され、今なお風雪に耐えています。この灯台の光達距離は18海里(約33キロメートル)といわれています。

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