A 総論 はじめに
A-03 小,中,高から大学選択までの人生基盤の振り返り
ところで,残念ながら,現在の近畿大学理工学部応用化学科は,高等学校「理科」の免許を取ることしかできません。それは,カリキュラムが変更になったようです。
私の在学した当時は,科目と実験・実習が「工業○○化学:例:工業分析化学」「○○工業化学:例:有機工業化学,無機工業化学」「工業○○化学実験:例:工業無機物理化学実験,工業有機化学実験」,「○○工学:例:機械工学,電子工学」というような感じでした。
しかし現在の近畿大学理工学部応用化学科においては,カリキュラムが大きく変更になり「工業」がすべて「応用」に変わっており,応用化学実験……などになっています。
現在の応用化学科のカリキュラムでは,教員免許の取得の要件が,工業の免許が取れなくて,「理科」の免許だけになっているのです。
近畿大学理工学部においては,他の学科である,機械工学科,電気電子通信工学科は,高等学校「工業」「理科」「数学」の3教科の免許が取得できます。この様に,同じ大学内でも学部学科によって,教員免許をはじめ,取得できる免許や資格が大きく変わるのす。
したがって,総合的に調べる力,事前に情報をつかみ,随時情報活用をする力が重要になってくるのです。この情報活用などについては,この本のE情報のところに記載してあるので,ご覧ください。
なぜこの本の最初に,このようなことまで記載したかと言いますと,すべて,事前の検索・調査が重要であること,資格や免許,学習の仕方が,若い人たちの生き方,年を取ってからの生き方にも大きく関係すると思ったからです。
私自身は,地方に住み,学力も特になく,学歴的にも大したこともなく,人間的にも大したこともないのですが,小学校から中学校,高等学校での生活や学習基盤が大きく,好影響を及ぼしたと分析しています。
当時は,インターネットもなく,現在のような検索もできません。しかし,重要なKeywordは,「検索能力」「本・雑誌」「カタログ集めと分析」「会社などに手紙を出してカタログを集める」「チラシから雑誌,テレビなどとにかく情報を収集する」この方式が,私を支えてくれたと確信しています。
さらに人生に大きい影響を及ぼすのは,人的環境です。どのように他の人から生き方を学ぶか,人間的なつながりを持つかが最も重要です。私なりのノウハウの一端を示しますので,参考にしていただければうれしく思います。