俳句・短歌 歌集 自然 2022.11.18 歌集「緑葉の里」より三首 歌集 緑葉の里 【第5回】 上條 草雨 大いなる自然と文明遺産に抱かれて この地球(ほし)に住まう この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 新緑しんりょくに多種の野草の小ちいちゃな芽 無垢むくな心の歓喜に見える 満開に佇む桜目に映はえて 計り知れない存在理由 霞み空春の暗夜あんやに朧月 心の闇を照らしてタップ
小説 『アイアムハウス』 【新連載】 由野 寿和 静岡県一家三人殺害事件発生。その家はまるで息をするかのように、いや怒っているかのように、大きく立ちはだかり悠然としていた 午前十一時。サイレンを鳴らさず、車両は静岡県藤市十燈荘(じゅっとうそう)に到着した。静岡中央市にある県警本部から十燈荘までは、藤湖をぐるっと大回りして藤市経由でトンネルを通り、小山を登ることになる。藤湖を見下ろす高級住宅街、十燈荘は、土曜の昼だが活気はない。既に外部への交通規制が敷かれているとはいえ、不気味に静まり返っている。ここで殺人事件があったことを、住民達が知っている気配はなかった。その家…
小説 『薄紅色のいのちを抱いて』 【第16回】 野元 正 中学二年の夏休みが終わり残暑も遠のいたある日――クラスで「陰の女番長」と呼ばれている女子生徒に神社の境内に連れて行かれ… 【前回の記事を読む】夫は生前、桜の樹の下で眠りたいと言っていた。先祖墓地にある山桜の挿し穂を大紅しだれ桜の側で育てる「桜墓」も良いのではと思う沙那美(さなみ)がそのことを知ったのは、工事業者が各戸に工事のお知らせのチラシを配付したときだった。自宅前の幅員八メートルほどの町の外縁部の市道で、住宅地側に歩道を新設するというのだ。工事着工の理由は最近、交通量が増えたため、歩行者の安全安心を図るとうたっ…