俳句・短歌 歌集 自然 2022.09.17 歌集「緑葉の里」より三首 歌集 緑葉の里 【第1回】 上條 草雨 大いなる自然と文明遺産に抱かれて この地球(ほし)に住まう この記事の連載一覧 次回の記事へ 最新 巡る季節と千変万化の景色を愉しみ、 森羅万象との調和を詠じる。 後世へ遺したい、美しく清らかな山川草木との出合い。 ※本記事は、2022年7月刊行の書籍『歌集 緑葉の里』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。 暖かな春の日差しを浴びながら文鳥ぶんちょう止とまり学舎がくしゃに入はいる ドッシリと動く事こと無なく立っている悲しむ人の松まつに成りたい 緑みどり抱だく春の息吹の切なさに愛かなしみ湧わいて恋しく慕う
エッセイ 『遠い夢の向こうのママ[人気連載ピックアップ]』 【最終回】 かおる 身体中、痣だらけのまま着たウエディングドレス。DV夫が腕につけた痕は、結婚式の写真にもはっきり写っていた。 【前回の記事を読む】DV被害に衝動ODで入院。脳細胞の一部が死滅したらしく、言い返す気力も、考える力も、言い訳する思考力も、どこにもなかった。翌日はとても綺麗な教会で結婚式だったが、私の全身は手のひらサイズの痣だらけだった。ドレスから出ていた腕の痣だけ、結婚式の写真にも写っていた。結婚式自体はスムーズに進み、無事に終わり、その後の旅行は特にひどい喧嘩はせず満喫できた。後から聞くと、新婚旅行直前に…
小説 『大人の恋愛ピックアップ』 【第46回】 行久 彬 人妻との不倫に端を発し病んでしまった父。一月のある寒い朝、酒を大量に飲んで漁具の鉛を腹に巻きつけ冷たい海へと飛び込み… 【前回の記事を読む】町一番の稼ぎ頭と言われていた父のある噂―なにも知らない母に近所の女性が近づいてきて…智子は実直で潔癖なところがあり、今までも孝雄の参加した漁協主催の親睦旅行先での下卑た出来事を漁師仲間たちが面白そうに話すのを聞く度に嫌な思いをしていた。そんな話に慣れることはなく、むしろ話を聞く度に智子は夫に対する不信と不愉快さを心の中に蓄積させていったのだった。「あの男ならさもあらん」智子は…