俳句・短歌 歌集 自然 2022.10.04 歌集「緑葉の里」より三首 歌集 緑葉の里 【第2回】 上條 草雨 大いなる自然と文明遺産に抱かれて この地球(ほし)に住まう この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 藍あい色いろのパンジーの花地を這はって大いなる愛あい映し咲いてる 庭てい園えんに桜の開花美びを極め運命を変え咲いている花はな 美しく囀りながら不如帰ほととぎす歓喜の朝を窓辺まどべに告げて
小説 『記憶のなかで生きる』 【第19回】 厚切りゆかり 母を火葬した。骨壺を抱えて帰宅したとき、家は静まり返っていた。母の部屋に骨壺を置き「しばらくはここで一緒に暮らそう」と伝えた。 【前回記事を読む】「これ以上の延命は苦しめるだけ」と医師に言われ、横たわる母の手を握りながら「お母さん、どうしたい?」と問いかけた。母を火葬した。骨壺を抱えて帰宅したとき、家は静まり返っていた。「ただいま」誰も答えない。「お母さん、帰ってきたよ」誰も答えない。当たり前のことなのに、その静寂が胸を締め付けた。私は母の部屋に骨壺を置いた。遺影を並べ、花を飾った。「お母さん、ここにいてね。しばらくは、…
小説 『みわがしろ』 【第8回】 長石 潔 人柱伝説の真相を知る府内城の鏡石――石だけが語る“封じられた真実”とは 【前回の記事を読む】「あっ」舟が揺れ堀へ落ちた……人柱の女性を祀る法要の最中、偶然では済まされない出来事が雄之助は何も重みを感じず、静寂な水の中に留まっているのが分かる。しかし、意識は徐々に現実から遠ざかっていった。ふと気がつくと(この表現が正しいかは疑わしいが)大手門番所横の鏡(かがみ)積(づ)み大石の前に立っていた。(私は夢を見ているのか)辺りは霧が掛かったように薄暗いが、一箇所だけ明かりが…