俳句・短歌 歌集 自然 2023.09.04 歌集「緑葉の里」より三首 歌集 緑葉の里 【第18回】 上條 草雨 大いなる自然と文明遺産に抱かれて この地球(ほし)に住まう この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 八重桜(やえざくら)美(び)を誇り咲く激しさと 其の情熱に背筋(せすじ)が伸びる 緑の枝(え)微風(そよかぜ)に揺れ輝く陽(ひ) 夢の楽園(らくえん)現れた様 庭の木々緑葉(りょくは)重なり膨らんで 一枚ずつで総体を成す
小説 『「本当の自分」殺人事件[注目連載ピックアップ]』 【第10回】 水木 三甫 ホテルの入口、ためらいは一瞬で、後はただ身を任せていれば良かった。夫と同じことをしているだけだ。 【前回の記事を読む】硬直する体に構わず、若い桃のような頬に唇を当てる。首筋からさらに下へ、新鮮な匂い。しがみついていた彼女の腕の力は抜け…光彦から急な出張が入って帰れないという連絡が入った。淳美は光彦があかねと会うことを確信した。光彦のために自分は尽くしてきたつもりだ。それを裏切ったのは光彦だ。あかねの存在も淳美にとっては大きなストレスになっていた。いつもあかねに操られている自分にうんざりしてい…
小説 『サトゥルヌス[注目連載ピックアップ]』 【第21回】 花田 由美子 外国人女性に紙とペンを渡され、「赤ちゃんの名前を決めて」→外国名を提案すると、「日本の名前がいい」と言われ… 【前回の記事を読む】2人で滝に行き、体を洗い、マンゴーをつまんだ。互いに向き合い、指先の力加減を読み、息遣いの深さを数え…カルロが何かと、誰かと重なるのだが、その何かが思い出せない。ある日、コイチはあばら家の補修をするために刃物を研いでいた。カルロは側に来て真似し始める。「やってみるか?」カルロの両手にコイチの両手を添え、水を少しかけながら石に当てるカナモノの角度を教える。カルロは呑み込みが早い…