若葉の二十歳の誕生日の夜、霞は例年どおりにバースデーケーキを用意してくれていた。二人だけになってからもホールのケーキを購入し、三等分して、その一つを新の仏壇に供えていた。「誕生日おめでとう」若葉の向かいに座った霞は、デパートの包装紙に包まれたプレゼントを若葉に差し出した。若葉は中身がピンクの財布であることを知っていた。――どうせプレゼントするなら、欲しい物をあげたい――そのように思っていた霞は…
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小説『アフターメッセージ』【第5回】北部 祐和
【金曜公開/アフターメッセージ】「父さん、見たかった…」若葉二十歳の誕生日のビデオには…
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小説『海が見える』【第7回】西野 民彦
展望台で…「命が洗われるようや」海はどこまでも碧かった。
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小説『月のいろ』【第4回】今中 浩恵
シェアハウスに突撃してきた「子持ちの女性」驚きの言動を連発
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小説『遥かなる花』【第10回】佐々木 祐子
「姉上は、お元気になられます」と言い聞かせるように言った。
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小説『オーラ!テングリ・オーラ』【第5回】新高 なみ
村のために踊りたいのにお城に入れない…その時、声が聞こえた
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【火曜公開/微笑み酒場・花里】三十歳で独立起業した経営者…唯一の趣味は「一人呑み」?
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小説『海が見える』【第6回】西野 民彦
JR元町駅の西改札口で待ち合わせて「ヴィーナスブリッジ」へ
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小説『思い出は光る星のように…』【第4回】伊久 美子
カエルのお后様は、もう二度と卵を産むことはないでしょう…
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小説『怨み・ハラスメント』【第4回】船長
【小説】女子中学生がビール瓶で殺害された事件。その犯人は…
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小説『海が見える』【第5回】西野 民彦
「お前は勉強すること、努力することを馬鹿にしてるんか?」
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小説『思い出は光る星のように…』【第3回】伊久 美子
【小説】大好きなりんごを追いかけて、くまのトムは…
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小説『怨み・ハラスメント』【第3回】船長
【小説】ある中学生から依頼…仮想通貨のマルチで家庭崩壊。
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小説『虹いろの家族』【新連載】小林 とし子
不倫相手が「僕には守るべき家族がいるから」と…出会いの話
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小説『細孔の先 ―文庫版―』【第8回】芦沢 誉明
一瞬のうちに瓦礫と化した…ひな壇に向けて「放たれたもの」
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小説『小節は6月から始まる』【最終回】青山 太洋
息子の体に父の魂が入り込んだ?0才児、突然しゃべりだす。
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小説『乙女椿の咲くころ』【第9回】倉田 裕美
大阪に転居し第二の人生。子育て向きの場所ではなかったが…
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小説『アフターメッセージ』【第4回】北部 祐和
【金曜公開/アフターメッセージ】亡き父「高校入学おめでとう」こちらからは何も伝えられない…
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小説『海が見える』【第4回】西野 民彦
「アイツは教師失格や!」水田の話で意気投合かと思いきや…
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小説『月のいろ』【第3回】今中 浩恵
深夜、謎の訪問者が「あり得ない頼み事」…即答に困るその中身
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小説『遥かなる花』【第9回】佐々木 祐子
「母上は決して病気にならないで下さい。お願いです」