寒い夜だった。電気はとうに止められていた。水道もいつ止められてもおかしくない。私たち姉妹は身を寄せ合って眠っていた。冷気を寄せ付けまいと毛布を体に巻きつけても震えが止まらない。もう幾日ものを食べていないかわからない。絨毯をほぐして口にしてみたりもしたが、飲み込むことができなかった。ようやくうつらうつらし始めた時、まるで夢のように寝室のドアノブが回った。暗闇でよく見えないはずなのに、衰弱した私の目…
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エッセイ『苦楽園詩集「福笑い」』【第5回】苦楽園
寒い夜。電気は止められていたし、水道もいつ止まるか…
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エッセイ『苦楽園詩集「福笑い」』【第4回】苦楽園
林は宝物を隠し持っている。お菓子、缶詰、日用品……。
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エッセイ『苦楽園詩集「福笑い」』【第2回】苦楽園
女はそぎ切りにして生醤油で、男はぬか漬けにして食うのが旨い
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評論『苦楽園詩集「福笑い」』【新連載】苦楽園
納豆をかきまぜているうちに、のっぺらぼうになった夫
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エッセイ『タイの微笑み、バリの祈り―⼀昔前のバンコク、少し前のバリ― ⽂庫改訂版』【最終回】柴田 和夫
イメージ通りの中華街…ホーチミン・シティーの「チョロン」
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エッセイ『タイの微笑み、バリの祈り―⼀昔前のバンコク、少し前のバリ― ⽂庫改訂版』【第18回】柴田 和夫
秘密めいたバンコクの街「ヤワラート」…その魅力とは?
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エッセイ『タイの微笑み、バリの祈り―⼀昔前のバンコク、少し前のバリ― ⽂庫改訂版』【第17回】柴田 和夫
心地よく魅力的な街…バンコクのチャイナタウン「ヤワラート」
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エッセイ『窓ガラスが鏡に変わるとき-文庫版-』【最終回】島 至
3編の詩。「ステージ」「自立」「上手に負ける人」
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エッセイ『タイの微笑み、バリの祈り―⼀昔前のバンコク、少し前のバリ― ⽂庫改訂版』【第16回】柴田 和夫
唐突にやって来た、インドシナ半島を巡る焼酎との出会い
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エッセイ『タイの微笑み、バリの祈り―⼀昔前のバンコク、少し前のバリ― ⽂庫改訂版』【第15回】柴田 和夫
ベトナムのレストランで日本人が「ハリモト」と言われたワケ
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エッセイ『タイの微笑み、バリの祈り―⼀昔前のバンコク、少し前のバリ― ⽂庫改訂版』【第14回】柴田 和夫
ベトナムのホイアンの「日本人町」…驚きの姿が明らかに!
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エッセイ『タイの微笑み、バリの祈り―⼀昔前のバンコク、少し前のバリ― ⽂庫改訂版』【第13回】柴田 和夫
ホー・チ・ミンと話した老人…彼が植えた木について語る。
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エッセイ『窓ガラスが鏡に変わるとき-文庫版-』【第9回】島 至
3編の詩。「キャッチボール」「戦い」「ハンドルの遊び」
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エッセイ『タイの微笑み、バリの祈り―⼀昔前のバンコク、少し前のバリ― ⽂庫改訂版』【第12回】柴田 和夫
泥沼の様相…カンボジアの政治的不安定、日本人が見たもの
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エッセイ『窓ガラスが鏡に変わるとき-文庫版-』【第8回】島 至
3編の詩。「真珠」「だって決めたのだから……」「誇り」
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エッセイ『タイの微笑み、バリの祈り―⼀昔前のバンコク、少し前のバリ― ⽂庫改訂版』【第11回】柴田 和夫
「ホーチミンの歌姫」が歌う秋桜を聞いて涙した理由
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エッセイ『窓ガラスが鏡に変わるとき-文庫版-』【第7回】島 至
与えられた条件の中で、如何にうまく戦うかが大事なのである
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エッセイ『タイの微笑み、バリの祈り―⼀昔前のバンコク、少し前のバリ― ⽂庫改訂版』【第10回】柴田 和夫
タイ人と日本人の祖先は同一民族となるかもしれないと思う理由
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エッセイ『タイの微笑み、バリの祈り―⼀昔前のバンコク、少し前のバリ― ⽂庫改訂版』【第9回】柴田 和夫
バッハの曲で「癒やされる」…各国で愛される理由
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エッセイ『タイの微笑み、バリの祈り―⼀昔前のバンコク、少し前のバリ― ⽂庫改訂版』【第8回】柴田 和夫
隣り合わせとなったノルウェー人と…「元外交官」の回顧録