障子に映る二人の影、大柄な彼に小柄な彼女、とてもかなわぬ相手に金切り声で言葉にはなっていないあらん限りの罵声、口でかなわぬ彼は彼女を殴り倒す。私の記憶の中の初めての母の存在の形だった。そのことから間もなく父、母、そして私、薄暗い部屋は隣の姉妹の奥座敷、ちゃぶ台の上に何だろう白い用紙。父は云う“美夜子は俺が育てる、心配せんでええからこれに判を押せ”と、母は只々泣き崩れ、姉妹は言葉もはさめず見守るし…
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